#3 ページ4
宝石姫の暴走は止まらない。
少しでも月人の断面に似ている模様をしているクラゲをアレキサンドライトに見せたり、
わざわざボルツに構いに行って粉になりかけたり、
ダイヤモンドと手を繋ごうとして指が折れたり…
いつもの事だと言えばそれまでだが、その日はやけに騒動が多かった。
しかし、皆"宝石姫のことだから…"と、あまり気に留めなかった。
日が暮れると、見張り組が帰還する。
いつも通り、皆が口を揃えて異常なしと言った。
「おかしいわねぇ…」
ユークレースが、ぽつりと呟いた。
「どうしたの、ユークう?」
「今日、かなりの確率で月人が来るはずだったのだけど…」
「うーん…わかった!ワタシ達に倒されたくなくて、月人が逃げたんだあ!」
「あなたは就寝準備をしてください、あなたの助言は全くあてになりませんので」
ルチルが毒を吐く。
ネフライトは酷いよお、と嘆いたがユークレースやルチルは聞いていなかった。
「こういうこともあるでしょう」
「そうねえ…」
ネフライトは無視されたことに気づきまた嘆こうとしたが、
遠くにジェードを見つけてそそくさと去っていった。
蜘蛛の子を散らすように、あっという間にそこには誰もいなくなった。
「ジェード、一緒に寝よお!」
「またか!!」
ネフライトは月に一回、ジェードと一緒に寝る。
とはいっても、ネフライトが猛烈に頼み込んだ結果なのだが。
ネフライトはジェードの許可も待たず、さっさと毛布を被ってしまった。
「はやくう」
「…はぁ、いい加減に今回で終わりにしろよ」
「はあい」
ああ、これは分かってないな、とジェードは思った。
ジェードも毛布を被り、いざ寝ようとした時だった。
「うふふ、ジェードだいすき」
「な…っ!」
ネフライトがあまりにも幸せそうに言うので、ジェードは恥ずかしくなった。
そして今日の午後のことも思いだし、さらに顔を赤くした。
「お前、そろそろいい加減に…」
しろ、と言おうとしたところでジェードは言うのをやめた。
既にネフライトは寝ていたからである。
やはり寝ても覚めても宝石姫だ、とジェードは確信した。
しかし、こうも幸せそうな寝顔を見ると、こちらまで幸せを錯覚するものである。
ジェードはたまには悪くないな、と一瞬考えて、
少しして自分の考えたことに気づいた。
＿私は、ネフライトが…いやいや、まさか。
気持ちを落ち着かせて、ジェードも眠りに落ちた。
それが最後の夜になるとも知らずに。
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ふるる - 名無し77631号さん» ありがとうございます!明日の夜から旅行でしばらく更新できないので、今日明日中に仕上げたいと思っています! (2018年8月7日 14時) (
レス) id: 555bcc1403 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77631号(プロフ) - 更新お疲れ様です。頑張ってください (2018年8月7日 12時) (レス) id: c8866e82a1 (このIDを非表示/違反報告)
ふるる - ハル賢さん» コメントありがとうございますあああああああああ(爆散)ネフライトちゃんは年上石の中でもかわいい部類なので(ただし議長大好き)更新頑張ります!! (2018年8月1日 17時) (レス) id: 5af022afa3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル賢(プロフ) - 皆のことを考えているネフライトちゃん、とっても可愛いです！これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2018年7月31日 21時) (レス) id: 6c4eb3eb16 (このIDを非表示/違反報告)
ふるる - ルカさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年6月28日 17時) (レス) id: 5af022afa3 (このIDを非表示/違反報告)
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