#12 ページ13
「…ユーク?」
ネフライトは言ってしまってから、はっとした。
ユークレースであるはずがない。それに、異なる部分がある。
どちらにしろクラスメートだ。ネフライトは歩み寄って声をかけた。
「はじめまして!ワタシは＿」
「退け、邪魔だ」
地を這うような低い声。
その声にはなんの慈悲もこめられていなかった。
やはりユークレースとは程遠い。
「う〜〜、えっとぉ……」
ネフライトが狼狽えているうちに、少年は脇を通り過ぎて行った。
そしてネフライトの前の席に荷物をおろし、座った。
いつか仲良くなれるかも、とネフライトは思った。
しかし、どこか遠くを憎むような少年の目を見て、すっかり意気消沈してしまった。
しばらくして、ぞろぞろと人が入ってきた。
ネフライトはその人々をじっと観察し、優しそうな人を探した。
しかし、優しそうな人を見つけることはできなかった。
それはネフライトの"優しそうな人"の基準が高すぎたからである。
ゴーシェナイトのような人、ダイヤモンドのような人…といった基準だった。
もちろんそんなにピンポイントな人物は見つかるはずが無かった。
そして一部で口論も起き始めた。
ネフライトが途方に暮れていた、その時だった。
「あっ、ミドリヤ!」
扉の先に居たのは緑谷だった。
ネフライトは椅子から立ち上がって緑谷に駆け寄った。
「ホントにまた会えた!これが運命なのかなぁ?」
「う、運命っ…!!?」
ネフライトの発言は、女慣れしない緑谷にとって刺激的すぎた。
それにネフライトは緑谷に密着するかしないかというほど近づいており、
緑谷は誰から見ても分かるほど真っ赤だった。
それを見てネフライトは、またジェードを思い浮かべ、
ジェードがこの場にいないことを悔やんだ。
そうしてネフライトは、緑谷とジェードを無意識のうちに重ねていた。
＿まるで、私が寂しくないようにジェードが慰めてくれるみたいじゃない。
そして散々緑谷と話して、自分の席に戻っていったネフライト。
自分の席に座ってすぐに、ジェードを思い浮かべた。
ネフライトはめったに悲しまない。
1317歳の時に、一度だけ悲しんだことがあった。
ジェードと大喧嘩をしたのである。
56日間、ジェードと一切口を聞かなかった。
しかし次第にネフライトが堪えきれず土下座して謝ると、ジェードは許した。
その晩は、ジェードがネフライトを寝かしつけた。
ネフライトにとって、その時のジェードの優しさが忘れられなかった。
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ふるる - 名無し77631号さん» ありがとうございます!明日の夜から旅行でしばらく更新できないので、今日明日中に仕上げたいと思っています! (2018年8月7日 14時) (
レス) id: 555bcc1403 (このIDを非表示/違反報告)
名無し77631号(プロフ) - 更新お疲れ様です。頑張ってください (2018年8月7日 12時) (レス) id: c8866e82a1 (このIDを非表示/違反報告)
ふるる - ハル賢さん» コメントありがとうございますあああああああああ(爆散)ネフライトちゃんは年上石の中でもかわいい部類なので(ただし議長大好き)更新頑張ります!! (2018年8月1日 17時) (レス) id: 5af022afa3 (このIDを非表示/違反報告)
ハル賢(プロフ) - 皆のことを考えているネフライトちゃん、とっても可愛いです！これからも更新頑張って下さい！応援しています！ (2018年7月31日 21時) (レス) id: 6c4eb3eb16 (このIDを非表示/違反報告)
ふるる - ルカさん» ありがとうございます!頑張ります!! (2018年6月28日 17時) (レス) id: 5af022afa3 (このIDを非表示/違反報告)
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