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Aに向き直って見つめると、まるでカメラのレンズを向けられている時みたいな、わざらしい微笑みを返された。
こういうバカなところって、なんで外に漏れないんだろう。
ジェヒョンはバレ始めてるのに。
「Aは女の子の前だと、ちゃんといつも王子様してるんだって？ジャニがそう言ってた。本当の話？正気？」
「正気だよ。女の子が演じる王子様って、意外に需要があるらしくて」
「王子様はお姫様になれないのにそれで良いの？」
「うーん、私は別にお姫様に憧れは……」
「へえ」
「あっ、そう言えば男の人がする女装も需要があるって。ポンさんハロウィンはもう決めた？女装、似合うと思うんだけど」
「そこはさぁ……ボクに王子様やってほしいって、誘うところじゃない？」
「どうして？」
「そういう時じゃない限り、Aはお姫様にはなれないんでしょ？」
「お姫様……」
「おっ、悩んでる」
「でも……ポンさんは王子様よりお姫様の方が似合うと思うから……いや、王子様も似合うか……」
「ボクの悪い所は何でも出来ちゃうところだよねぇ」
「否定できない」
「Aも何でもなれると思うよ。ボクみたいに」
「王子様もお姫様も？」
「うん。だってボクが面倒みてあげたんだもん、それくらい出来て貰わなきゃこっちが困る」
いくつも手放した夢の中にお姫様が入っていたのかなんてボクには関係ない。
Aがどう生きたいと願っても、今の段階ではボク達とここで生きていくしかないのだから。
そのことをAがどう想っているのかは一生知ることが出来ないかもしれないけど、だからこそ、この子の幸せを願わずにはいられないんだと思う。
「ねえ、ポンさん」
「なに」
「ポンさんが逃げたくなったら」
「うん」
初めて話したあの時はまだ幼かったAも、今じゃすっかり大人の顔をしている。
一つしか年齢が変わらないっていうのに、どうしてこんなことを考えてしまうんだろう。
年を食った気分だ。
Aはボクをじっと見つめた後に、昔から変わらない笑顔で口を開いた。
「ポンさん一人だと怒られちゃうから、その時は私も一緒についてってあげるね」
バカも通り越すと可愛く見えてくるのが不思議だと、Aを見るといつもそう思ってしまう。
盛大に溜息を吐いて見せると、くすくす笑い始めるから「ほら、練習室行くよ」と立ち上がって手を引いた。
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せの(プロフ) - もさん» ありがとうございます〜〜！楽しんでもらえてとっても嬉しいです〜〜！わ〜い！届いた円盤にチソンくんがいるといいですね！ (2020年10月23日 21時) (
レス) id: 73addbec04 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん〜！今回も面白かったです(≧▽≦)特に｢若きドンヒョクの悩み｣の回、マークにキュンときて好きでした〜！チソンペンなので次もめちゃくちゃ楽しみです！！ちなみに円盤はSPカードを引くどころか届いてすらいません笑せのさんの所に推しが来ますように〜！ (2020年10月20日 16時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - mroyalさん» それどころじゃないまま更新しました！ (2020年10月13日 15時) (レス) id: da4318b7f9 (このIDを非表示/違反報告)
mroyal(プロフ) - それどころじゃない、って好きすぎます。わかりみが深い… (2020年10月12日 23時) (レス) id: afd6ee0779 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ジンリさん» ありがとうございます！色々な理由で動かなそうな人だけを選んで入れました！oh my girlのnonstopを参考に書いたのでぜひ聞いてみてください(宣伝) (2020年9月1日 16時) (レス) id: bff62eaa6a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年8月17日 10時
