長い一日�� ページ40
ジャニ視点
「あの二人、何がどうしてああなっちゃったの！！！」
ヘチャンがピーピーと、まるで鳥のような声で泣き真似をしながらあっちの方を指差して聞いてきた。
ホールの隅にはユタとマクとA、それからAの隣にぴったりとくっついて肩に頭を乗せ、暇そうにしているジョンウの姿が見える。
自分も先ほどまであの場にいたから知っているけど、会話の内容はともかく、状況はかなり穏やかなものだ。
ジョンウは自分たちの話を聞いて楽し気にしたり、不思議そうにしたり、どこか遠くを眺めたり。
かと思えば、おもむろにAの髪の毛を適当に編み込んでみたり。目を合わせて笑い合ったり。
ヘチャンがその場にうずくまってフロアをドンドン叩き始めると、この三人の中で唯一当日を知るドヨンが若干呆れた顔で問い掛けに答える。
「ジョンウがAに打ち解けただけだろ。なんでそんなに大袈裟なんだよ」
「打ち解けたって……あんなにいきなり変わるもんなの！？」
「まあまあ、ヘチャニの言いたい事も解らなくはないよ」
「ほら！ジャニヒョンもそう思うでしょ？だってジョンウヒョン、いつもAヌナが来るとチソンみたいに固まってたじゃん……！」
「チソンとは違うんだよ、チソンとは」
「どこが！一緒でしょ！」
「見てみろ」
そう言って、ドヨンがあっちの方向にくいっと目線をやった。
あの四人に視線を戻すと、話に飽きたらしいジョンウがAの手を取って閉じたり開いたり、何か形を作ったりしている。
それを眺めてAが微笑み、そのままユタやマークに視線を戻して二人の話に頷き返した。
「あれは誰がどう見ても、ままごとの延長線」
それはもうドヨンの言う通りで、二人の中に男女のあれこれという空気は全く無く、どちらかと言えば姉弟のような微笑ましいものだ。
現にそう見えるからユタもマークも二人のやりとりに何の違和感も持たないし、早い段階で慣れてしまい当然のように話を続けている。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 996人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「NCT」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
せの(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでいただけたようで嬉しいです。またお暇なときにでも読んでいただければと思います！ (2020年8月7日 9時) (
レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん〜！沢山更新お疲れ様です！せのさんペンとしては突然の大量供給に飛び上がりました(≧∀≦)ジェミンとの回、私の予想では悠太くんも連れ込んで一緒にお泊りかなと思ってたので意外な展開にワクワクしました！！2人で映画みて寝落ちしたのも可愛かったです(^-^) (2020年8月3日 0時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - つきさん» ありがとうございます！気楽に書いたものをあげているだけなので、そこまで褒められると恐縮なのですがとても嬉しいです。またお暇なときにでも読みに来ていただけたらと思います！感想とても嬉しく、ありがとうございました。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - 特に授賞式の章が好きです。いつも自己投影せず第三者の気分で紅一点を眺めているのですが、メンバーと同様紅一点の人間性に内実が詰まっていて、読むたび感動します。これだけ詰まったお話を書くのはきっと大変かと存じますが、応援しております。 (2020年7月24日 10時) (レス) id: 1c49931e2e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：せの
| 作成日時：2020年7月22日 10時
