長い一日� � ページ33
マーク視点
寒い朝、一番先にバンから降りた。
建物の中に入ってしまえば、暖房の効いた廊下は暑いくらいだ。
ダウンを脱ぎながら貸し切ってある体育館ホールの扉を開けると、驚くほど冷たい空気が自分の身体に突進してくる。
「わっ、マーク……そんな薄着で寒くないの？」
「ヒョンってばとうとう頭がおかしく……」
入ってすぐ見えたAとジェミンの言葉を無視してダウンを羽織り直す。
だって、さすがに寒かったからだ。
二人でこそこそと耳打ちし始めるから、苦し紛れに「おはよう」と挨拶してみると、Aもジェミナもにっこり笑って挨拶を返してくる。
どうやら二人ともオレ達より先に、この全体練習の場に到着していたようだ。
遠くの方ではドリームの、他のメンバーがわあわあと騒ぎながらバスケットボールを投げたりキャッチしたり、担がれたり、投げられたり……何してるんだ、アイツら。
「二人はあっち行かないの？」
「私はそんなに子供じゃないよ」
「オレも」
「いや、あの中の半分はジェミンと同い年だろ」
そう言っていれば、猛スピードで廊下からホールの中へ飛び込んできたヘチャニが、Aとジェミンにも気付かず「わーー！」っとボールで遊んでる軍団に襲い掛かった。
同い年が一人追加されたのを見て、ジェミナは気の抜けた声を出して笑う。
「マクヒョンが平均年齢上げて来なよ」
「ぜったい嫌だ。二人で何の話してたの」
「うーん……なんだったかな」
「はあ？」
「……ヌナからお土産貰って、そのお礼を言ってたところ」
「ああ、ウクライナの？そういえばA、何買ってたっけ」
「お菓子。あとは、」
「歯磨き粉」
「……そうだった、歯磨き粉も。ちゃんと使ってる？」
「勿論。マズくて最高」
そんなもん買ってたのかと思いながら笑う二人を眺めていると、いつの間にか自分の隣にユタヒョンが立っていた。
オレの肩に腕を置き、Aとジェミナに合わせるように笑う。
目の前の二人が笑いながらも、頭にハテナマークを浮かべると、ユタヒョンがにんまりと笑って口を開いた。
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せの(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでいただけたようで嬉しいです。またお暇なときにでも読んでいただければと思います！ (2020年8月7日 9時) (
レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん〜！沢山更新お疲れ様です！せのさんペンとしては突然の大量供給に飛び上がりました(≧∀≦)ジェミンとの回、私の予想では悠太くんも連れ込んで一緒にお泊りかなと思ってたので意外な展開にワクワクしました！！2人で映画みて寝落ちしたのも可愛かったです(^-^) (2020年8月3日 0時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - つきさん» ありがとうございます！気楽に書いたものをあげているだけなので、そこまで褒められると恐縮なのですがとても嬉しいです。またお暇なときにでも読みに来ていただけたらと思います！感想とても嬉しく、ありがとうございました。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - 特に授賞式の章が好きです。いつも自己投影せず第三者の気分で紅一点を眺めているのですが、メンバーと同様紅一点の人間性に内実が詰まっていて、読むたび感動します。これだけ詰まったお話を書くのはきっと大変かと存じますが、応援しております。 (2020年7月24日 10時) (レス) id: 1c49931e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年7月22日 10時
