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「あれ、ドヨンさんとジェノだ」
所々人が入っている練習室を抜けて、一番奥にある、一番小さい練習室の扉を開けると、そこにはAヌナが転がっていた。
ヌナがすぐに身体を起こして僕達に手を振ると、ドヨンイヒョンがヌナの前にしゃがみ込む。
「あと何時間ここにいるつもりだ」
「あれ……ドヨンさん、ちょっと怒ってます？」
「怒らないわけがないだろ。休める時に休むのも仕事の内なんだぞ」
「そうですよねぇ」
「A、今日はこれで終わりにするよな？」
「うーん……」
「おい」
「終わります」
「よし」
二人が話している間に、部屋の隅の方に置いてあったペットボトルを持ってきて渡す。
Aヌナは「ありがとう」と僕にお礼を言ってから、ドヨンイヒョンへ言い訳を展開し始めた。
「でも、今日はこれでお仕舞にして、もうそろそろ帰ろうと思ってましたよ。本当に……本当ですって」
「……」
「ほら見て、ジェノ。ドヨンさんはこうやって私の事をすぐ疑う」
「お前の言う事がいつも信憑性に欠けてるからだろ」
「ヌナ、ずっと練習してたの？」
「う、うん……でも、ちゃんと休憩は取ってたよ。今だってシャワー浴びて戻って来たところだし」
「それのどこが休憩なんだ」
「……Aヌナ。練習熱心なのも良いけど、無理してると身体壊しちゃうでしょ？」
「ほらな。こうやってジェノにまで心配かける」
「さすがに心が痛みますね」
「ヒョン達はAに何も言わないけど……いつもお前がこうやってるのは知ってるし、本当はあんまり良く思ってないぞ」
ドヨンイヒョンは案外、Aヌナに厳しい事を言う。
これを厳しいと言って良いのかはちょっと微妙だけど、他のヒョン達はヌナの置かれている状況が状況だから……うーん、なんといえばいいだろう。
優しいとも少し違うし、尊重するともちょっと違って、可愛がるってのもしっくりこない。
全部その通りではあるはずなんだけど、Aヌナを取り巻くヒョン達のことをいまいち上手く言葉にすることができない。
でもその扱いを見ているとたまに、もしかしてAヌナはとんでもなく脆いものなんじゃないかと思ってしまうことがある。
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せの(プロフ) - ありがとうございます！楽しんでいただけたようで嬉しいです。またお暇なときにでも読んでいただければと思います！ (2020年8月7日 9時) (
レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん〜！沢山更新お疲れ様です！せのさんペンとしては突然の大量供給に飛び上がりました(≧∀≦)ジェミンとの回、私の予想では悠太くんも連れ込んで一緒にお泊りかなと思ってたので意外な展開にワクワクしました！！2人で映画みて寝落ちしたのも可愛かったです(^-^) (2020年8月3日 0時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - つきさん» ありがとうございます！気楽に書いたものをあげているだけなので、そこまで褒められると恐縮なのですがとても嬉しいです。またお暇なときにでも読みに来ていただけたらと思います！感想とても嬉しく、ありがとうございました。 (2020年7月28日 10時) (レス) id: 8c6ff02c0b (このIDを非表示/違反報告)
つき(プロフ) - 特に授賞式の章が好きです。いつも自己投影せず第三者の気分で紅一点を眺めているのですが、メンバーと同様紅一点の人間性に内実が詰まっていて、読むたび感動します。これだけ詰まったお話を書くのはきっと大変かと存じますが、応援しております。 (2020年7月24日 10時) (レス) id: 1c49931e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年7月22日 10時
