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ホテルの近くにあったカフェに寄り、紙袋を抱えながら部屋のドアを開ける。
ユタとの二人部屋に入り込めば、窓が開いているのかオレの隣を風が吹き抜けていった。
高い位置にあるこの部屋は風がよく通るし、周りにはここより高い建物が無い分、誰かに見られたり撮られたりする心配もしなくて良さそうだ。
「ただいま、A」
「ジャニさん、お帰りなさい」
部屋の奥にあるバルコニーの椅子に座り、身体を返しながらオレへと手を振るAの手前には、ベッドで眠る男の姿が二人分見える。
一人はもちろんユタで、もう一人は誰だ……？
頭まですっぽり隠された毛布を捲ると「んん」と眉間に皺を寄せたのはヘチャンだった。
なるほど、心配性が一人増えていたらしい。
眠る二人を起こさないようにゆっくりと部屋を通り、ユタに買ったものだけを取り出して小さな冷蔵庫の中に入れておく。
残りのお土産が入った紙袋をもう一度手に持ち、バルコニーから動く気配がないAの元へ向かった。
テーブルを挟んで向かい側の椅子に座ってカップを一つ取り出す。
「Aにはこれ、ホットチョコレート」
「さすがジャニさん、ちょうど甘いものが飲みたかったところだったんですよねぇ」
「ジェヒョンには水で良いって言ったくせに。バスルームから汲んで来てあげようか？」
「うっ、病人に対して意地悪ですよ。もっと優しく扱ってください」
「じゃあ病人のAはサンドイッチも食べられないかな。クッキーもあるんだけど」
「そんな事言われるとお腹が空いてきゃった」
「もうだいぶ良くなったみたいだね」
心のなかで安堵しながら、紙袋に入った軽食を自分たちの間にあるテーブルに並べていくと、Aが目をパチパチと瞬かせながら自分の手元を追いかける。
Aがどれにしようかと瞳を右往左往させながら選んだクッキーは、カラフルな色をした丸いチョコレートがたくさん乗っかっているものだ。
ショーケースの中に入ってたときから、きっとそれを選ぶと思っていたので少し笑ってしまう。
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せの(プロフ) - よよさん» ありがとうございます！こちらこそたくさん読んでいただけてとっても嬉しいです！最後まであと少し頑張るのでよろしくお願いします〜！ (2021年3月15日 21時) (
レス) id: f4b310de98 (このIDを非表示/違反報告)
よよ - 終わっちゃうの寂しいですが、こんなに良い小説を長く書き続けてくださってありがとうございました。好きすぎて何回も読み返しています。最後まで応援しております！ (2021年3月15日 16時) (レス) id: 736e832086 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» もさんありがとうございます〜！長かったようで短か……長い小説もやっと終わりを迎えられることが出来そうでうれしいです！☆ありがとうございます！がんばりま〜す！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - ついに次で最終章なんですね(;_;)凄く大好きな作品なので長かったような短かったような...という少ししんみりした気持ちです(;_;)☆を押すことしか出来ませんがNCTの紅一点、最後の最後まで応援してます！ (2021年3月15日 14時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - mmmabcさん» ありがとうございます！完結！燃え尽きたいです！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2021年2月1日 10時
