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「なんか、こう……変な感じがして眠気が来ない」
「オレからすればAの方が変な感じだけど」
「そうかなぁ」
「違和感？」
「それとも違うんだけど」
「お互いまだ知らないことがあるのは良いことじゃん、まだ楽しみが残ってるってことでしょ？」
いままでぼんやりとしていたAが、急に意識を取り戻したように見えた。
なんだろうと考えていれば次の瞬間にはくすくすと笑いだす。
「マークがどんな人間なのかは全部知ってるから、マークに関してはこれ以上楽しめない気がする」
「な、あるだろ、多分。その、まだいっぱい……」
「多分？」
「……そもそもさっき、オレがA知らないとかAがオレを知らないだとか、何かそんな事言ってなかったっけ」
「そう言えばそうだった」
「Aはないの、そういう話。日本にいた時は若干挙動不審だったけど」
「マークは失礼だなぁ」
「忙しくてあんまり話も聞けなかったから。ユタヒョンもだけど、家に行ったりもしなかったし」
「うん」
「Aはあるんでしょ？オレがまだ知らない事」
「ないよ。マークは全部知ってるんじゃない？」
「小さい頃は？」
「今と変わらないし、マークと出会う前の事は全部忘れちゃった」
「嘘つき」
「本当だよ。今が私の全部だからね」
あははと声に出してAが笑うと、階段を降りてきたドヨンイヒョンが「二人で何してんだよー！」と言いながら静かに走ってくる。
ジャニヒョンもその後ろ姿を追いかけて、ゆっくりとこっちに来て「人の家で密会でもしたの？」と適当な事を言いながらオレ達をからかった。
Aは隣から少しも動かない。
まだここにいたいのだろう。オレも同じだ。
だから、四人でもう少し話をしよう。
夜はとっくに更けていて、街は眠りについているけど。
出来ればお互いのまだ知らない話が良い。
あっと驚くような話じゃなくてもいいし、味気ない話でも、他愛のない話でもいいから。
そんな事を考えながら夜空を見上げると、どこにいても変わらない形をした月がオレ達を青白く照らしていた。
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せの(プロフ) - よよさん» ありがとうございます！こちらこそたくさん読んでいただけてとっても嬉しいです！最後まであと少し頑張るのでよろしくお願いします〜！ (2021年3月15日 21時) (
レス) id: f4b310de98 (このIDを非表示/違反報告)
よよ - 終わっちゃうの寂しいですが、こんなに良い小説を長く書き続けてくださってありがとうございました。好きすぎて何回も読み返しています。最後まで応援しております！ (2021年3月15日 16時) (レス) id: 736e832086 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» もさんありがとうございます〜！長かったようで短か……長い小説もやっと終わりを迎えられることが出来そうでうれしいです！☆ありがとうございます！がんばりま〜す！ (2021年3月15日 15時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - ついに次で最終章なんですね(;_;)凄く大好きな作品なので長かったような短かったような...という少ししんみりした気持ちです(;_;)☆を押すことしか出来ませんがNCTの紅一点、最後の最後まで応援してます！ (2021年3月15日 14時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - mmmabcさん» ありがとうございます！完結！燃え尽きたいです！ (2021年3月15日 8時) (レス) id: 3487bfc826 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2021年2月1日 10時
