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なるほど。やたらと聞き分けが良いとは常々思っていたけれど、こういうトラウマが根底に埋め込まれているからなのか。
思えばおかしな話だ。
自分の人生を左右する重要な話でも、そこらへんで交わす軽口でも、Aは最終的に何でも内側に受け入れてしまう。
「今日の朝も思った？サンタクロースが来なかったことについて」
「……来てないと思う？」
「えっ、来たの？この流れで？」
「ううん、ごめん。今年も来なかったよ。ほら、こっちの宿舎はセキュリティが強固だからね」
「がっかりした？」
「全然。子供の夢は子供の頃しか見れないものだよ」
Aは結局、自分が良い子になれたのかも分からずにタイムリミットが来てしまったんだろう。
正解が解らないままだからこそ、今もその得体も知れない『良い子』という想像図に囚われ続けている。
それにしても、よくもまたこんな話をしれっと……
オレの顔を見て思っていることを察したのか、Aが小さく笑いながら口を開いた。
「ジェヒョンはなんか、あんまり同情しなさそうだから言っても大丈夫そうだと思って」
「してほしくないの？」
「うん、慰めてほしいなら他の人に言ってる」
「まるでオレが冷たいように聞こえるんだけど」
おどけるように笑ったAへ溜息を吐き出しながら考える。
「Aは悪い子じゃないよ」だとか、映画や小説でよく聞くような気休めのセリフを言ってあげた方がいいのかもしれないけど、それをオレが言うのは少し違うのだろうと思って口をつぐんだ。
安易な他人の慰めは基本的に何の役にも立たない。
Aが過去に求めていたものは、幼い子供が夢に見るクリスマスの魔法や幻想だ。
そんなものをオレが今すぐここで出してあげられる訳も無いし、話を聞いてしまった今、オレが何かを用意した所でお互いに薄ら寒さを得るだけだ。
そもそもオレはAのサンタクロースなんかじゃない。
もっと言えば、赤い服の持ち合わせもない。
結局、いつものように牽制されているのだろう。
聞いてしまったら最後、もうそこには猶予は与えられず、何も言わずに放っておく以外やることが見当たらない。
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せの(プロフ) - みなみんずさん» こちらこそありがとうございます〜！わ〜い、そう言ってもらえるととても嬉しいです〜！！オタクライフ楽しんでいきましょうね〜〜！ (2020年12月14日 14時) (
レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ちゃこさん» ありがとうございます〜！本当ですか？NCTもみんな面白いのでどんどん推し増ししていきましょうね！(？)これからも頑張ります！ (2020年12月14日 14時) (レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
みなみんず(プロフ) - せのさんのお話をいつも読まさせていただいてます。私も最近NCTにハマりまして、せのさんのお話にたどり着いてからすごい勢いでハマっていきました！いつも素敵なお話ありがとうございます！これからも楽しみにしております！！ (2020年12月13日 14時) (レス) id: 9876ae2084 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - せのさんのお話読みたいが為にNCT勉強してきました！やっと最新話に追いつけて感無量です(T ^ T)NCTもほんとに素敵なグループで、出会わせてくれたせのさんに感謝です！！これからも楽しみにしてます！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: f83f7a2a16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年12月10日 10時
