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「A」
「なに？」
「オレ、キラキラなのは絶対嫌だから」
「もしかしてマーク……ずっと前、結婚式に出た時メイクさんからキラキラにされた事、まだ根に持ってるの？」
「正解！さすがAヌナ」
「お前が言うなよ」
Aがクスクス笑うから「出来るだけシンプルで」と念を押せば頷いてくれた。
どこまでやってあるのか尋ねられたから顔は洗ってスキンケアをしたことを答えると、顔を掬いあげられてとうとう液体を塗られてしまう。
「……オレ、白いのもイヤ」
「ただの日焼け止めだから大丈夫だよ」
「冬なのに？」
「マクヒョンってば口を開けば不満しか出てこない」
「言っとくけど、オレは誰にも何も頼んでない」
「大丈夫だよ、マーク。粉も透明なの使うし、眉毛と、目元に少し影を入れるくらいで」
「マクヒョンの口は、絶対色落ちないやつ。蛍光ピンクの」
「A、簡単で良いから。簡単で、簡素な」
「はいはい」
後ろから絶えずヘチャンの鼻歌が聞こえてくる辺りが不穏だけど、言われるがまま目を閉じていればブラシが顔をなぞっていった。
Aはオレが言った通り、メイクさん達に比べると格段に速くメイクの場所を移していく。
「Aさぁ」
「ん？」
「ウィンウィニヒョンがいないと、そんなに寂しいの？」
途端に後ろから聞こえていた鼻歌がピタリと止まって、とりあえず目を開けた。
Aも細いブラシを宙に浮かせたまま動きを止め、オレを見つめたまま二度瞬きをして微かに口を動かす。
「どうして？」
「何が？」
「マークはどうしてそんな事聞くの？」
「Aを見てるとそう思うから」
「マクヒョンって、本当……」
「でも本当のことじゃん。A、最近そういう顔ばっかりしてる。それってヒョンがいなくなってからだろ」
Aが腕を下ろし、少し困ったような表情をした。
ほら、こういう顔だ。
誰かいなくて心細い時の、だけど我慢しなきゃいけない時の、そういう顔だ。
ウィンウィニヒョンが徐々にあっちへ移り、年が明けて完全に移行すると、この顔を見る機会が増えていった。
ヘチャンがやめろとでも言いたげに後ろ髪を引くけど、こればっかりはAと話しておかないと、いつまでも落ち着かないままなんだろうな。
「ここにはオレがいるのに」
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せの(プロフ) - みなみんずさん» こちらこそありがとうございます〜！わ〜い、そう言ってもらえるととても嬉しいです〜！！オタクライフ楽しんでいきましょうね〜〜！ (2020年12月14日 14時) (
レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ちゃこさん» ありがとうございます〜！本当ですか？NCTもみんな面白いのでどんどん推し増ししていきましょうね！(？)これからも頑張ります！ (2020年12月14日 14時) (レス) id: b15808b38b (このIDを非表示/違反報告)
みなみんず(プロフ) - せのさんのお話をいつも読まさせていただいてます。私も最近NCTにハマりまして、せのさんのお話にたどり着いてからすごい勢いでハマっていきました！いつも素敵なお話ありがとうございます！これからも楽しみにしております！！ (2020年12月13日 14時) (レス) id: 9876ae2084 (このIDを非表示/違反報告)
ちゃこ(プロフ) - せのさんのお話読みたいが為にNCT勉強してきました！やっと最新話に追いつけて感無量です(T ^ T)NCTもほんとに素敵なグループで、出会わせてくれたせのさんに感謝です！！これからも楽しみにしてます！ (2020年12月10日 22時) (レス) id: f83f7a2a16 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年12月10日 10時
