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「そういえば……選ばれた女子から同意を得られれば、そのまま練習室に行って挨拶させるようにって」
「げっ」
「ほんまに？今から？」
「今から……」
「私もそう聞いてるから、終わったらおいで」
事務員さんが「ゆっくりでいいからね」と手を振りながら去っていく。
残念な事に、いつまでも悪態をついている余裕は日本名にさほど残されていなかったようだ。
同じような事を思ったんだろう日本名は、オレを見上げながら溜息を吐き出す。
「どうなるのかな、私達。やっていけるのかな」
「そんなんやっていくしかないやろ」
口ごもるテヨンの手を引いてエレベーターに乗り込むと、後ろからついてきた日本名が壁に背中を付けて天井を見上げた。
まあ確かに参ってはいるけど、こんな妙な話は参っているうちに全部終わらせとく方が良いに決まっている。知らんけど。
新しく作られるグループのメンバーは、女子が一人混ざると聞いて納得した人間しか残っていない。
別に今更「嫌だ」とも「無理だ」とも言わないだろう。
言えばそこでお仕舞いだからだ。他の会社に行くしかない。
みるみる間に数字が落ちて行く階盤を見ながら、珍しく日本名が狼狽えた声を出す。
「悠太くんは簡単に言うけど、ここに来て話したことのある男の人なんてほとんどいないんだけど」
「そうやったん？テヨンは？」
「……話したことないですよね」
「うん」
「お前話したこともないのによくあんな軽口叩けたな」
「悠太くんがいるからでしょ。いなきゃ挨拶も出来ないよ」
「……挨拶くらいは、してたと思うけど……多分」
「そ、そうでしたっけ……」
「じゃあほら、お互い自己紹介してみて」
「……」
「……」
「テヨンもあかんの？」
きゅっと口を閉じたテヨンを見ながら、日本名が小さく息を吐き出した。
それは盲点だった。
よく考えたら日本名自身積極的に行くほうでもなく、どちらかと言えば受け身だったりする。
そもそも今まで話す必要性を感じなかったんだろう。
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25 - SM所属グループの話見たいです！ (2021年1月1日 3時) (
レス) id: f58940c23e (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - ankoさん» やった〜！ありがとうございます！どこまで書けるのか解らんけど頑張ります！ (2020年3月5日 12時) (レス) id: ce3e37b412 (このIDを非表示/違反報告)
anko(プロフ) - せのさんが書くお話、どれも好きです！NCTが読めるなんて〜！これからも楽しみにしてます。 (2020年3月5日 11時) (レス) id: 23643689be (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - マさん» わあ〜！前のから見てくださってありがとうございます！これからもゆるく書いていきます〜〜！！ (2020年3月5日 11時) (レス) id: aa0d284841 (このIDを非表示/違反報告)
マ - 番外編を読んでたので、本編？が始まってて本気で嬉しいです！これからもたのしみにしてます！ (2020年3月2日 23時) (レス) id: ea0b23572b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2020年2月17日 11時
