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「チソンくん？」
「わぁっ！！！」
「ご、ごめん……驚かせるつもりはなかったんだけど……！」
もしかして幽霊か！？と心臓を跳ねさせた後に声のする方向を見ると、部屋と部屋の間でしゃがみ込んだAさんが申し訳なさそうな顔をして僕を見上げていた。
今までずっと寝ぼけていた頭が急速に現実を取り戻し始め、目が勝手に開いていく。
あくびもどこかへ消えてしまった。
一旦部屋に戻って落ち着こうと思考回路が回ったけど、よく考えなくても僕の部屋は絶賛開かずの扉だ。
じっと見上げてくるAさんに動揺しつつ、息を吸い込みどうにか心を落ち着かせる。
大丈夫、大丈夫、僕はやれば出来る、大丈夫、大丈夫、大丈夫……
息を吐き出してAさんを見下ろすとやけに薄着で、ゆるいタンクトップ一枚みたいな恰好をしていて眩暈がしてきた。
全然大丈夫じゃない。
今すぐここにチョンロを召還したい。
「チソンくん、まだ起きてたの？」
「あっ……！えっと、喉が、渇いて……その、水を……いや、僕は寝てたんですけど……！」
「そっか」
「は、はい……」
「……」
「あの、Aさんは……」
「あっ、ごめん。不審者みたいだよね」
「いや、」
「悠太くんに用が有ったんだけど、どの部屋だったか忘れちゃって……」
「こんな時間に、ですか？」
「うん。チソンくんどこだったか覚えてない？」
「えっと……その、すみません……」
「ううん、むしろ私もごめんね」
「……あの、」
「うん」
「……部屋には、戻らないんですか？」
「ルームキー、部屋の中に置いたまま出てきちゃって」
Aさんが「寝起きだったから」と少し恥ずかしそうに笑った。
その顔が可愛くて、唇を噛みしめてどうにか耐える。
自分と同じような事をしでかしてる事だって既に可愛く思うのに、一体僕はどうしたらいいんだ。
「チソンくん、喉乾いてたんだっけ。水で良かったらさっき持ってきたのあげるけど」
「わっ、ほ……本当ですか？」
「うん、二本持ってるし。一本で足りる？」
「あ……ありがとう、ございます……」
「どういたしまして」
伸ばした手からペットボトルを受け取ると、そう言ってAさんがひらひらと手を振る。
今すぐ逃げ出したい衝動に駆られるけど、情けない事に僕は後ろの部屋には帰れない。
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いお - 血つながってる・・・？繋がってない・・・？ (2021年2月6日 1時) (
レス) id: 685ff8592b (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん» わ〜！！またせのさんの書くNCTが読めるって考えただけでもう楽しいです（ ; ; ）私の感動を伝えたかっただけなのでレス不要です！返信ありがとうございました！ (2020年2月12日 18時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» ありがとうございます！何度も読んでいただけて嬉しいです！ちょこちょこ書いてるので纏まってきたらアップしたいと思います〜！ (2020年2月12日 8時) (レス) id: ce3e37b412 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - 最近NCTに沼入りしましてこの作品を何十回と読み返しています！NCTの紅一点を書かれてる方は他にもいらっしゃるのですがせのさんの紅一点が世界で一番すきです、、、（ ; ; ）せのさんの気分が乗ったときで構わないのでまたせのさんが書くNCTのお話が読みたいです^ ^ (2020年2月7日 0時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - alexandrite_bbcさん» ありがとうございます。簡単に書けるようなものではないので予定は無いですが、また機会がありましたら (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年11月4日 16時
