悠太・始まりの話 ページ1
悠太視点
会社の一角に有る地獄の勉強部屋に入ると日本名がポツンと一人で座っていた。
分厚い本や辞書を片手に、何かをノートに書き写している。
偉いな。
まあオレも同じくらい偉いんだけど。
そうやって適当に自分で自分を褒めつつ、背の高い本棚からいくつかテキストを取り出して向かい側に腰を下ろす。
一瞬顔を上げた日本名が「なんだ、悠太くんか」と呟いて、また本のページを一枚捲った。
なんだとはなんだ。
「真面目やなぁ」
「そうでしょ？私は悠太くんと違っておりこうさんだからね」
「あっそ」
オレと日本名は血が繋がっていて、何か名称を付けるとすれば『又いとこ』という間柄になる。
苗字こそ一緒ではあるけど、その実１ミリも血は繋がってはいない。
最初の頃この国の言葉に疎かったせいで難しい説明も出来ず、世間的には未だにオレ達の事を兄妹だと思っている人も多い。
言葉を理解できる今になれば、日本名も毎回否定して注釈なんか入れているけど、オレなんかはもう放っておいている。
そんなもんどっちでも良いからだ。
血縁でこそは無いけれど親戚なのは事実で、妹のように思っているのもまた事実だ。
それこそ小さい頃から知っているし、殴り合いの喧嘩だってした事もあるし、親からの雷を二人で受けた事だってある。
何の因果か同時期にこの地へ、この会社にやってきた。
神様はそれだけじゃ飽き足らなかったらしくて、もうすぐ二人揃ってNCTとしてデビューもする事も決まっている。
オレはNCT127、そして日本名はNCTUとして。
「話すのはもう大丈夫なんだけど、どうしても文章を組み立てるのが難しくて」
「ふーん」
「昨日ウィンウィンとアンケートみたいなの書かされたんだけど、思ってたより手間取っちゃった」
「聞いた聞いた。結局ジェヒョナに教えてもらったんやろ？」
「そう。で、ウィンウィンと『私達、明日からもっと勉強しなきゃ』って言ってたはずなんだけど」
「そのウィンウィンはどこいったん？」
「行方不明」
日本名がはあと大きく息を吐き出して机に突っ伏した。
どうやら逃げられてしまったらしい。
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いお - 血つながってる・・・？繋がってない・・・？ (2021年2月6日 1時) (
レス) id: 685ff8592b (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - せのさん» わ〜！！またせのさんの書くNCTが読めるって考えただけでもう楽しいです（ ; ; ）私の感動を伝えたかっただけなのでレス不要です！返信ありがとうございました！ (2020年2月12日 18時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - もさん» ありがとうございます！何度も読んでいただけて嬉しいです！ちょこちょこ書いてるので纏まってきたらアップしたいと思います〜！ (2020年2月12日 8時) (レス) id: ce3e37b412 (このIDを非表示/違反報告)
も(プロフ) - 最近NCTに沼入りしましてこの作品を何十回と読み返しています！NCTの紅一点を書かれてる方は他にもいらっしゃるのですがせのさんの紅一点が世界で一番すきです、、、（ ; ; ）せのさんの気分が乗ったときで構わないのでまたせのさんが書くNCTのお話が読みたいです^ ^ (2020年2月7日 0時) (レス) id: 7e1d3bac26 (このIDを非表示/違反報告)
せの(プロフ) - alexandrite_bbcさん» ありがとうございます。簡単に書けるようなものではないので予定は無いですが、また機会がありましたら (2019年11月27日 8時) (レス) id: c619cb401b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：せの
| 作成日時：2019年11月4日 16時
