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署内見学は子供のみの参加。見学会担当の生活安全課の婦警に子供達四人を預け、Aと安室は署外に出てきていた。
受付の婦警は新人だったらしく、Aに絡んでくることはなかったので一安心だった。

催し物はまだまだ終わらないらしく、イベントに駆り出されている警官達が忙しく動き回っている。

自分が湾岸署にいた時と何ら変わりない事に懐かしさを覚えた。まあ、かなり年月が経ったような言い方だが四年前の話だ。

「今日の体験は子供達の良い思い出になりそうですね」

「そうですね」

「「…………」」

それより何より、先程から会話が続かない事件が勃発している。安室が喋ればAが、Aが喋れば安室が簡潔な言葉で会話を終わらせてしまうのだ。

え、嘘でしょ。こんなに会話って続かないものだっけ……とAは焦燥気味である。つまらない女、等と思われては心外すぎる。普段ベラベラ喋べり倒すのに肝心な時に口が動かないのはどういう事だ。

それに安室の様子が何となくだがおかしい気がする。Aへの返答を終えると真一文に口を閉ざすのだ。

観察していると、覚悟を決めたような顔つきになった後、引き結んだ口が少し開かれるがまた閉ざす。とある話題を持ち出したいが、果たしてそれを言って良いものか躊躇しているそんな感じだ。

つまらない女の、決して言い訳では無いが、この気まずい言葉のリレーとも言えない細切れた会話は主に安室が原因だ。

「あのー安室さん?どうしたんですか。ご気分優れません?」

「いえ、そういう訳では」

「私といると楽しくないですか?」

「決してそういうのではないです!」

そこは強く反論するのね。苦笑いが漏れる。

Aが言うことでは無いが、いつもの「結婚前提にお付き合いしてます」と堂々と言い切るくらいの超積極的肉食系男子ぶりを今ここで発揮するべきだろうに。
一体全体どうして子供たちを見送った後からこんな様子だ。

「初めてお会いした日から調べてたんです」

突然安室が切り出した。

「何をですか?」

「やっぱりAさんは“僕と同じ立場の人間”ですよね」

この話か。確かにこれを切り出すのに安室が躊躇うのは分かる。

初めてあった日にも同じ事を言われ、冷淡な態度でそれを否定した。その態度が余程恐ろしかったのだろう、安室は目に見えて狼狽した記憶がある。

「いやいや違いますよー」

あの時の態度、正直自分も大人げなかったように思っていたので今回は軽めに否定した。と言うかまだ性懲りも無く調べてたのか。目に見えて言動が怪しくても、自らの口で肯定することはしないつもりだ。

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設定タグ:名探偵コナン , 降谷零 , 安室透   
作品ジャンル:アニメ
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カリリン - とても、いいお話です! (2022年9月12日 22時) (レス) id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - 続きが気になります。お願いします。 (2022年9月12日 22時) (レス) @page31 id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
笑福(プロフ) - 絵理奈さん» カタツムリより遅い速度で少しずつ進んでおります(--;)仕事が終わると直ぐに眠りこけてしまうので中々執筆出来ない状態が続いており本当に申し訳ないです……。 (2019年9月5日 0時) (レス) id: 21be2ba57f (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - お話まだ進まないですか? (2019年9月4日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
笑福(プロフ) - (名前)りんくらさん» 書き直しが一応完了したのでお知らせします(*^^*) (2019年4月11日 3時) (レス) id: ee011761e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:笑福 | 作成日時:2018年11月24日 0時

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