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そう。子供達から電話を受けた直後、鳩宿に連絡を入れたのだ。
『車貸して。五･六人乗車出来るやつ』
『唐突だなぁ。もっと説明してよー』
『かくかくしかじか。って事で、とにかく貸して』
『えぇ……ま、いいけどさっ！俺の車庫にある奴ならお好きなものをどうぞ』
という具合にレンタルしてきた。スペアキーは隠し場所と暗証番号を以前教えてもらっていたので何の苦労もなく拝借してきた。
元カノではあるけれど大事な物を保管している場所の暗証番号諸々を他人に教えるとはセキュリティ思考大丈夫なのかとは思う。
『さすが！Aお姉さんっ』
『流石でしょ』
もっと褒めてくれてもいいんだよ、と声に出さずに笑顔で訴えたがそれまでだった。安室がパンと両手を叩いて「では、行きましょうか」と扉を開けた。
･
『うわぁ。何だこの車。すんげぇでけぇぞ』
『中の構造も機能性重視ですね。椅子が向かい合わせになっていて小型テーブル付き。所謂パーティー使用と言うものでしょうか』
『MercedesBenzのV-classバン。お友達、よくこれを快く貸してくれましたね』
重々とした圧倒的な存在感を放つオブシディアンブラックの車体と室内内装に皆がぽかんと口を開けて見惚れていた。
車庫の手前にあった、とにかく人数を乗せられそうなどデカい車、で選別してきたのでこの車の価値など気にも止めなかったのだが。
安室は特にベンツの部分に強く反応している。確かにベンツ車などの外車は値段的にもお高いが、周りが周り(キャリア官僚＝高収入者)なので見慣れてしまっていた。自分は頑なにSUBARU車愛用だけれど。
『何だか分からないけどこの車を貸してくれた人、園子お姉さんみたいだね』
『こんな車をバンッと貸してくれる気前の良さが何とも似ていますね』
『へー。園子ちゃん、お金持ちなんだ？』
『そりゃもう！なんたって日本が誇る財閥の令嬢さんなんですから!!』
『そりゃ凄いな(スズキソノコだったよね……スズキ。鈴木財閥？)』
『て言うかよ、園子姉ちゃんと会ったことあんだな！』
『うん、ポアロでちょっとね』
『ねえねえ！歩美、今度Aさんのお友達に会ってみたい！どんな人なのか気になる！』
『機会があったらねぇ。そろそろ行こうか』
『はーい』
話が長続きしそうだったので途中で無理に切った。Aは微笑みを浮かべつつ、子供達を車内へと誘導した。子供達が後部座席にきちんと着席したのを確認するとドアを閉める。
運転席側のドア付近で安室と運転について相談すると左ハンドルは不慣れだが自分が、と安室が立候補したのでAは譲る事にした。
『はい、じゃー出発』
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カリリン - とても、いいお話です！ (2022年9月12日 22時) (
レス) id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
カリリン - 続きが気になります。お願いします。 (2022年9月12日 22時) (レス) @page31 id: ff3a9a5512 (このIDを非表示/違反報告)
笑福(プロフ) - 絵理奈さん» カタツムリより遅い速度で少しずつ進んでおります(--;)仕事が終わると直ぐに眠りこけてしまうので中々執筆出来ない状態が続いており本当に申し訳ないです……。 (2019年9月5日 0時) (レス) id: 21be2ba57f (このIDを非表示/違反報告)
絵理奈(プロフ) - お話まだ進まないですか？ (2019年9月4日 8時) (レス) id: e2382ac4cf (このIDを非表示/違反報告)
笑福(プロフ) - (名前)りんくらさん» 書き直しが一応完了したのでお知らせします(*^^*) (2019年4月11日 3時) (レス) id: ee011761e8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：笑福 | 作成日時：2018年11月24日 0時
