#10「中学3年生-5」 ページ11
「直人すごいね…喧嘩強いんだ…」
空き教室の壁にもたれかかりさっきの光景を思い出す。
「喧嘩…とは違うけど護身術、とも違うか…とりあえずさっきみたいのも刑事になる為のことだから、前に父さんに教えてもらったんだ」
なるほど…
あれ…
「やっぱり」
と直人が言う。
私の手足、ガタガタ震えてる。
「な、なんか気が抜けちゃって…」
へたり、とその場に座り込む。
直人は傍に来て腰をおろすと私の頬に手を添えた。
「…怪我は？他になんかされなかった？」
「だい、じょうぷ…」
あまりに優しい声で聞かれるので、溜まった涙を堪えるのに必死だった。
「直人」
「なに？」
抱きしめて、というと何も言わずに優しく抱きしめてくれる。
「っ、直人すごいかっこいい、よく気づいたね」
「2階の廊下歩いてたら見えたから…てか、呼び出しとかされたなら一言相談しなよ」
「でも直人勉強忙しいし…」
「はあ、なんかAって変なとこ鈍いよね」
むにっとほっぺをつままれる。
「いたいー」というとふっと直人は笑う。
「勉強も大切、でもそれ以上に【彼女】が大切なんだけど？」
「…」
彼女…
その言葉に笑顔がこぼれてしまう。
「そうだった、ありがとう直人」
「いーえ、今日は帰ろう、ゆっくりした方がいい」
手を引かれ立ち上がり「うん」、と頷く。
「直人は私の王子様だね、だいすき」
「っ…またそういう恥ずかしいこと平気で言うよね…」
あ、直人赤くなってる。
昔はこんな顔見せてくれなかったくせに。
「えへへ、明日からまた勉強がんばる！」
「同じ高校進んでくれないとこっちも心配だよ」
「うん、ありがとう」
そう言って手を繋いで帰路につく。
高校生になっても
大学生になっても
大人になっても
私は直人のとなりにいるんだ。
改めてそう誓う。
「直人だいすき」
「はいはい」
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ひなねお。(プロフ) - 神永さん» 神永様 読んで頂きありがとうございます。これからも更新がんばりますのでよろしくお願い致します。 (2023年1月31日 8時) (
レス) id: b38f05cbc4 (このIDを非表示/違反報告)
神永(プロフ) - 直人の夢小説少ないから凄く嬉しいです…！直人の性格と行動が解釈一致過ぎて愛してます。更新楽しみにしています！（オリフラ着いているので取った方がいいと思います、お気をつけください！！） (2023年1月31日 0時) (レス) @page8 id: c0702c41ce (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなねお。 | 作成日時：2023年1月27日 16時
