Believer NEO

†。°22 ページ22

「出るね」



沈黙が痛いから。
答えられないのはきっと何かしらの理由か、後ろめたいことがあるからでしょう。



『A』


「…何？」


『大好きやから。それは信じて』


「…あたしも好き」



しげの微笑みを見て、扉を閉めた。



こんなんで文化祭一緒に回れたりするのかな。
あの学校は卒業生と保護者なら文化祭に来れるしもしかしたらシオン先輩だって来るのかも。



最悪望と回るか…



しげが嫌がるだろうけど、お互い様だよね。



なんてうつ向いて考えていると誰かの胸に当たってしまった。
結構強く当たってしまって相手は肺を圧迫されたかもしれない。



「すみません、大丈夫…」


濱「結構痛い」



わ、よりによって…



「すみません濱田先輩、すみません…」



頭を最大限に下げる。



今一番会いたいような会いたくないような人だった。



濱「あぁAか笑 大丈夫やで、Aも大丈夫か？」


「はい全然…」



この際言ってしまおうか。
シオン先輩のことをどういう風に思っているのか。
しげと二人で話しているのを濱田先輩も何度かは目にしているはず。



「あの、」


シ「あ、崇裕ここにいたの？探したのに笑」



気配もなくサッと後ろから聞こえた声は恐怖でしかなかった。
まるであたしが何を言おうとしたのか分かったみたい。



たまに思う。
あたしはシオン先輩に嫌われてるのかなって。
もちろん嫌われるようなことをした覚えはないけど。



「…失礼します」



どこに行っても邪魔されるなぁ…

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