#124「仲間〜日向side〜」 ページ31
流れる真っ赤な血と
苦しそうな彼女。
「おい!!A!!」
腕に抱きとめ必死に叫ぶが気を失っている。
急いで救急車を呼ばないと。
「あーあ、大好きな日向くんのためにそんなになっちゃって…本当バカな妹だよ…」
キッと空人さんを睨む。
「そんな目でみないでよ。こいつ部活やめないと日向くんをボコボコにするっていったらすぐ辞めちゃってさ〜ほんと単純。」
え……
Aは…俺を守るために…
部活を……
ジャージが血に染まっていく。
俺の、せい。
「日向!!!!」
放心してたところに叫び声。
振り向くと烏野バレー部のみんな。
「キャプテン!!!みんな!!!」
泣きそうになりながら叫ぶ。
「日向、救急車。」
「あ、すみませっ…」
清水先輩が冷静に携帯で救急車を呼ぶ。
「これが、Aの入ってた、部活のメンバーか。」
空人さんがみんなをジロジロとみる。
「夜月さんをナイフで刺したなら、傷害罪になること、わかってますよね」
月島が冷静に、けど怒りがこもったように呟く。
「うん、わかってるよ。警察に突き出すなりなんなりしなよ。……ぁあそうそう、そこのバカな妹が目を覚ましたら伝えてよ。また、あいにくるからさっ、てね。」
そういって笑うと空人さんはヒラリと身をかわしながら公園をでていく。
「おい!!こらまて!!!」
「田中、西谷、追いかけろ。」
キャプテンの指示で「よっしゃ!」といい先輩ふたりが空人さんを追う。
「っ……日向くん……」
ぼんやりとAが目を開ける。
「大丈夫だから、な。いま救急車、くるからっ…!」
必死に涙を堪え笑顔を作る。
「やめたく……ないよ、」
「…っ……やめなくていいんだよ。」
「……でも…」
「やめなくて、いいんだ。俺は大丈夫。もう、大丈夫だから。ひとりじゃ、ないから。」
振り向けばみんながいて。
大切な君がいる。
どんな障害だって、
俺は大丈夫だ。
だから
「ちゃんと、守らせてよ。」
堪えきれなくなった涙が
Aの顔に、落ちていった。
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まみま - ひぃなぁたぁうおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお (2017年1月5日 22時) (レス) id: 8328bf08b1 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - はなさん» まさかの展開です(;_;)!これからも応援お願い致します! (2014年9月16日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
はな - まさかの展開ですね……っ!! (2014年9月16日 1時) (レス) id: d6b73594bc (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - なっつさん» なんと恐れ大き言葉!(;_;)ありがとうございます!これからもがんばります! (2014年9月15日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - ちょこうさぎ。さん» これからも応援してください!コメントありがとうございます(;_;) (2014年9月15日 21時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ひなねお。 | 作成日時:2014年7月20日 15時