#29「暗闇の中で〜月島side〜」 ページ30
合宿所の中にはいると懐中電灯の光だけが頼りだった。
「が、頑張ろうね月島くん！」
夜月さんガッタガタだけど大丈夫なのかな。
まあとにかくこけしとってさっさと戻ろう。
暗い合宿所の中をあるいていると
ケタケタと笑いながら歩いてくる人形。
目の前でピタッと止まると。
パンッとちいさな音がする。
「ひゃぁぁぁあ！！」
え？こんなんで驚く？
てかむしろこんなんで驚いた日向たちって…。
「ダイジョウブ？」
少し笑いながら振り返ると夜月さんは涙目。
「ん、大丈夫…」
「…大丈夫じゃないデショ…」
そういって夜月さんの手をとる。
小さいな。
「あ、あのえっと月島くんって…私大丈夫…！」
「すごい、震えてるけど？」
クスッと笑うと夜月さんは恥ずかしそうに俯いた。
途中で菅原さんがシーツかぶって出てきたり
いきなり澤村先輩が足をつかんできたり
そのたびに夜月さんは悲鳴をあげてたけど。
「な、なんとかついたね、あ、あったこけし！」
夜月さんは僕の手を離しテーブルにおいてあるこけしをとる。
「よかった、もどろっか！」
そういって振り返った夜月さんの肩を軽く掴む。
華奢で、小さくて、弱い。
何で日向なんか選んだんだろ…。
「…月島くん？」
夜月さんが少し不安そうな顔をして僕のことをみつめる。
「油断、しちゃダメデショ」
そういって俺はかがんで夜月さんに顔を近づける。
夜月さんは固まって一言「ダメ」といった。
でもさ、そんな顔されたら余計に我慢できないよ？
俺との唇が重なるまであと1cm。
バタバタと階段を登ってくると音。
俺はスッと顔をズラして夜月さんの額にキスをする。
そこにはいってくる、
日向。
「っ…月島！お前なにしてっ…！！！」
ぱっと夜月さんを離す。
「なーんでいいとこで入ってきちゃうカナー。さっすが夜月さんの王子様、だねー」
そういって日向の横を通り過ぎる。
去り際に「悪いけど、負けないからネ」
と言って僕は階段を降りて行った。
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ひなねお。(プロフ) - 狼少年さん» ありがとうございます！頑張りますので読んでいただけたら嬉しいです！ (2014年6月11日 16時) (
レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
狼少年(プロフ) - とても面白いです！！！更新頑張って下さいね！ (2014年6月11日 14時) (レス) id: 490cc78f48 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - 木苺さん» コメントありがとうございます！更新がんばりますのでこれからも読んでいただけると嬉しいです！よろしくお願いします！！ (2014年6月10日 17時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
木苺 - はじめまして!
凄く面白かったです！
更新楽しみにしています！
日向頑張れっっ！！ (2014年6月10日 17時) (携帯から) (レス) id: ee263a9be4 (このIDを非表示/違反報告)
ひなねお。(プロフ) - MONO さん» コメントありがとうございます！日向くん応援してくれると嬉しいです！ありがとうございます！！ (2014年6月10日 8時) (レス) id: e8cdc29079 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひなねお。 | 作成日時：2014年6月2日 20時
