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伍拾肆。 ページ12

«Aside»

「…でもそんな所に奥さん達連れて大丈夫なの?」

確かに、くノ一だから潜入しやすい花街に送るのは、鬼狩として有利なのかもしれない。

でも、天元は女性の事をそーゆー目的だけで見る人なのか…?

いや、そんなことはない。

こんな嬉しそうに嫁自慢する旦那が、物として見てるはずがない。


「はぁ?そりゃ派手に心配するに決まってるだろうが。」

「そ、そだよね…!」


やはりそうだ。

一見、図体と発言からしてそんなこと考えなさそうだけど。

話してみると分かる。

この人は、優しい心の持ち主だ。


…やはり、話してみなきゃ分からないものだ。


「だが…嫁達には命を優先に生きろ。って派手に言い聞かしてやってるかな!

それに、優秀なくノ一達だ。

派手派手にやってくれるだろうよ。」


そう、天元は空を見ながら言った。


信頼し合ってるからこそ、背中を預けられる。

任せられる。

共に生きる。

そんな、風に読み取れる天元の表情が…

少し、羨ましく感じた。



あ、そういえば…

「天元って…ちゃんと寝てる…?」

前回来た杏寿郎の言動を思い出した。


「…なぁに、派手に俺の心配してんだおめぇ。」


「ご、ごめん…。

けど、何時も私に合わせて夜に来てくれるから…。」

そう思うと、すごく申し訳ないのだ。

私なんかの為に…ここに来てくれる事が。

嬉しいけど、そこまでされるととても焦る。




「…はぁ。

安心しろ、ここは俺の担当してる地区と俺の屋敷の道中にあるからな。

ついでだ、ついで。」


そう言いながら、私の髪をわしゃわしゃにした。


「それに明日俺は非番なんだよ。

嫁さん達連れて派手に温泉巡りしにゃならん。」


お、おんせん…!?


「温泉行くの…!?」

「んぁ?あぁ…そういえば甘露寺がなんか派手に騒ぎながら言ってたな…。

よかったら、お湯いるか?」

「えっ……ほんと…!?」

「嘘だ。」

え。

天元の笑う声が聞こえた。

くそ。



「あとな

お前の為に来てるって思ってるぽいが、それは違う。

これは俺の為だ。

てめぇは、なんでもかんでも派手に嬉しそうに話を聞くからな…。いい捌け口場なんだよ。

だからそう心配すんなや。」


そういい、また髪をくしゃくしゃにする。

その手が…心が暖かくて、心做しか気持ちがよかった。

「…ありがとう……。」

ポロッとこの言葉が出た。




「…あれ?でも、奥さん達潜入中じゃ…」


「は?あいつらの丸1日派手に買い取った。」


……ひぇ。

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名無し - 気楽に過ごしてください、余裕があれば少しずつ更新してみてください。応援しています❗ 自分の人生なので好きなようにして過ごしてください。 (4月6日 18時) (レス) @page14 id: d6383622b5 (このIDを非表示/違反報告)
蒼月(プロフ) - 初めまして。このような素晴らしい作品に出会えて嬉しい思いです。私自身「自律神経失調症」を患っていますので、作者さんの気持ちものすごくわかります。まずは、お体を第一に考えてゆっくり心と体に余裕ができたら更新していただければと思います。応援しています。 (2021年6月28日 3時) (レス) id: b117ec33e9 (このIDを非表示/違反報告)
まゆゆ(プロフ) - はじめまして!お話に引き込まれてしまいました!ご病気ということで心配です。どうかご自愛くださいませ。 (2021年5月14日 0時) (レス) id: b7969430ca (このIDを非表示/違反報告)
蟻之助(プロフ) - おまめまめまめさん» そのため、一時的に【2】の方のみパスワードを外させていただきます。そこにパスワードにした理由等を記載させて頂きますので読んで頂けると幸いです。いきなりの出来事で困惑されましたよね。皆様の気持ちを考えられず誠に申し訳ございませんでした。 (2020年8月31日 18時) (レス) id: 9d2271a3b7 (このIDを非表示/違反報告)
蟻之助(プロフ) - おまめまめまめさん» おまめまめまめ様、初めまして。ご連絡頂きまして誠にありがとうございます。また小説の方も読んでいただきとても嬉しい限りです。さて、早速ではございますがご説明の方をさせて頂こうかと思いますが、ここは他作品な上説明が長くなってしまいます。 (2020年8月31日 18時) (レス) id: 9d2271a3b7 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蟻之助 | 作成日時:2020年1月1日 20時

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