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youside
『…え？』
つい間抜けな声で驚いてしまう。
｢ちょ、そんな事するために来たんちゃうから！
いや、何時もはそうかもしれへんけど……
だから服きな？ね？｣
『…は…はい……。』
そのために来たんじゃなないのか…？
それ以外の何が目的なのだろうか…？
と疑問に思いつつ、私は服を着た。
それを見て安心した男性は、私の隣に座った。
｢えとー…名前教えて貰ってもええ？｣
『…名前は…1945です。お好きなようにお呼びください。』
最初は戸惑ったが、いつも通りの返答をする。
｢………。ならAちゃん。
Aちゃんでええか？｣
A…。きっとこの人の想い人か何かだろう。
ここは、亡くなった人や別れた人の寂しさを埋める為に来る人もいる。
その際に、居なくなったものの名前を呼ぶのだ。
『はい。…構いません。』
｢……なんかピンと来おへん…？｣
……？
何がだろうか？よく分からず、困惑の表情をしてしまう。
それに気づいた男性は
｢いや！なんでもないわ！
ごめんな！｣
と言って謝罪した。
『いえ、大丈夫です…。』
そう答えると男性はおもむろに話し始める。
｢今日はな、Aちゃんと話がしたくてここ来たんよ。
2時間っていう短い時間やけど、よろしくな。｣
そう言って男性は笑顔を向ける。
『こちらこそ、よろしくお願い致します…。
…御名前…頂戴しても宜しかったでしょうか…？』
相手の逆鱗に触れないように、慎重に言葉を選ぶ。
｢え、あぁ！そういえばそうやったな！
…てっきり何時ものAちゃんやと思ってまったわ…。
…俺は宇都宮っちゅう奴や。
よろしくたのむわ。｣
『…宇都宮様…ありがとうございます。』
そう言い、頭を下げる。
｢そう畏まらんくてええよ？
…さて、何から話そうかな…。｣
宇都宮様は手を顎に添え、考える仕草をした。
｢んー…昔の事とか覚えとる？｣
『…昔の事…？…といいますと…。』
｢子供時代とか！仲良かった子とかおらんの？｣
子供時代。
正直言ってまったく記憶が無い。
誰と何をしていたのか、
私は何故こんな所にいるのか、
どういゆ人生を誰と歩んできたのか。
まったく言っていいほど思い出せなかった。
『…申し訳ございません…。
あまり記憶になくて…。』
「っ……そかそか！
ええよ、気にせんといてや！｣
そういう宇都宮様は悲しい顔をしていた。
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CO2(プロフ) - 星が押したりなさすぎて、コメします。文章が読みやすいし、何よりストーリーが私好み過ぎて、、、凄く好きです。良い作品にで会えて嬉しいです！次章も楽しみにしてます。無理なく頑張って下さい！ (2020年7月11日 19時) (
レス) id: 55ea3c243b (このIDを非表示/違反報告)
ペンギン - がんばってください。 (2020年7月8日 0時) (レス) id: 5f842aeb4f (このIDを非表示/違反報告)
紅覇 - とても面白い作品で更新が楽しみです！！健康にも気をつけてください！！コメ失礼しました (2020年6月6日 17時) (レス) id: 6f781d8dfc (このIDを非表示/違反報告)
シラゆ - コメント失礼します。一目惚れしました。言葉で表せないほど好きです。更新頑張ってください！応援してます！コメント失礼しました。 (2020年5月15日 18時) (レス) id: dc5a42bdb9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蟻之助 | 作成日時：2020年5月13日 12時
