お兄さんに愛されて痛い

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-夜-



『お兄さん、夜ご飯何がいい？』





「………………………肉」







今は2人でスーパーに買い物にきてる





何が食べたいか聞くと


肉って……


もうちょっと、ほら、料理名言えないかな






『…………うーん』



「…………………？」



『…なんにしようか悩んでるの』



「ぇ…カレーでええやん」



『…………この前食べたよ？』



「………同じもん食うたらあかんの？」







この人、今まで一体何を食べてきたの




『……いや、カレーでもいいならカレーにするけど』



「…他の作れんの」



『…多少』






じゃあ、他の肉料理がええ







って




……………結構わがまま！！！









『あー生姜焼き？』




「…!!」





そう言うと嬉しそうに私を見下ろす


こう見ると身長高いよね。


私の身長は148cm


小6にしちゃ低い方…なのかな？







材料をカゴに入れてレジに行く







いや、行こうとした









『…………お兄さんがいない』







．








お兄さんがどっかに消えた



カートを押しながら1列1列陳列棚を見ていく









日用品コーナー…………


ペット用品コーナー…………


文房具コーナー…………


調味料コーナー……………









．









お菓子コーナー…………






って、






『…いた』








お兄さんはお菓子コーナーの所におしりを上げて体育座りしながらお菓子を眺めてる







ほんとにこの人なんなんだ









『お兄さん………』



「なぁ、お菓子買うてええ？」







お菓子をガン見しながら言うお兄さん






いや、そんな目で見てるとこ断れないでしょ、







いいよ、と告げると



やったって言いながらお菓子を眺める









あれ、この人、クール系の人じゃ……………えぇ？








結局うまい棒3本と5個の袋が連なった小さいスナック菓子そしてねるねるねるね








カゴにお菓子を入れてレジへ向かう






レジのお姉さんが値段を告げる






財布からお金を取り出そうとすると






店員「500円のお返しでーす」









え？









お兄さんを見るとポケットに500円玉を突っ込んでた







『………なんで』


「ガキが大人に奢ろうなんざ10年早いわ」






そう言ってかごの中の食べ物を袋に入れていく






『……ありがとう』





「ふんっ…素直やん」














．









この人、ちょっとは笑う人なのかも

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