問題児クラス副担任、参るとしようか。【ナベリウス・カルエゴ】

位階の発表 ページ45

カルエゴ「この位階袋鳥(ランクふくろう)の胸の袋に手を入れれば、位階(ランク)のバッジを授けてくれる」




『彼はキミ達のレースでの行動を観察、そして考察した上で位階(ランク)を決定付ける。つまりはズルも不正も出来ないというわけだね』




カルエゴ「では早速順に並べ！そこの最下位のクズ共は一番最後だ！」




反省中の札を掛け正座するサブロくん達にカルエゴくんは心底楽しそうに歪んだ笑みを向ける。




カルエゴ「見せしめだからな。精々笑われ、小石をぶつけられるが良い！」




『こら、少々陰湿だよ』




今回は規則を破った彼等が悪いので擁護は出来ないが、行き過ぎた罰則というのは教育には逆効果だ。



相手が問題児という事で普段よりやや過激になるカルエゴくんの陰険さを軽くただしながら、生徒達に並ぶよう指示を出す。





ジャズ(あの陰湿教師に「こら」って言えるのすげぇな…)



カムイ(私もアルヴィス先生に叱られたい！！！)




リード(やめとけカルエゴ先生に吊るされるぞ)




生徒達の注目の中、まず1位通過のアリスくんから順に位階(ランク)の決定は行われる。




リード「すげぇ4(ダレス)だ！」




カムイ「1年なら普通は1(アレフ)、良くて2(ベト)なのに！」




エリザ「流石入試首席ねぇ」




いきなり1年では異例の位階(ランク)をモノにしたアリスくんに周りの生徒はざわめき立った。


当然と言った表情のアリスくんは、現状に満足する事なく更に上を目指し続けるのだろうと感じ、彼の今後の活躍にますます期待が掛かる。




カルエゴ「まぁ妥当だな」




リストに評価を書き入れながら、ふと気付いた事があるので隣の彼へ声を掛ける。





『入試の首席でいきなり4(ダレス)。キミと似ていると思わないかい？』




カルエゴ「…別に、お前もこの頃には同じく4(ダレス)を取得していただろう」




まぁそうなのだけれど。と返答した後、アリスくんに労いの言葉を掛ける為、彼に近付く。

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