人間に会えたら ページ18
それにしてもサリバン理事長…予想外の事とはこれか。
確かにカルエゴくんが使い魔として召喚されるなど誰も予想が付かないだろう。
まさに前代未聞。歴史的悪行だろう。
入間くんが本当に悪魔だったなら、の話だが。
私はまだ困惑気味に後ろに立っていた入間くんに近付き、声を潜めて話し掛けた。
『ねぇ入間くん。きみは、人間だろう?』
入間「…えっ?」
私は入間くんの瞳をじっと見つめた。
すると彼に動揺の色が浮かび上がる。
入間(人間ってバレた!?た、食べられる!)
『あぁ、いきなり悪かったね。怖かっただろう?食べたりしないから安心したまえ』
入間「え…?ぼ、僕の事、食べないんですか?」
『人間だろうと悪魔だろうと、大切な生徒には変わりないさ。私が生徒を食べる訳ないだろう?』
入間「よ、良かったぁ…」
あからさまにホッとした入間くんを見て、やはり彼は悪魔ではなかったんだなと断定する。
『しかし、だ。他の者が全員そうだとは限らない。校歌にもある通り、きみは悪魔に取って最高のご馳走だ。人間と知られると生徒だろうがお構い無く食べられる恐れも十分にある…と言うか、ほとんどがそちら側の考えだろうねぇ』
すると先程まで安堵した表情だった顔色が、みるみる蒼白になっていく。
『くれぐれも、きみの正体がバレない様にしなければいけない。私はそれに協力するつもりだよ。』
入間「ほ、本当ですか!?」
『勿論だとも。人間なんて貴重な生物をむざむざ殺させる訳にはいかないしね…しかし、私の様な考え方は魔界でも少数派だ。この学校にも私の他に一人だけいるとは思うが、他はどうか分からない。十分警戒しないといけないよ』
私の忠告にコクコクと頷く入間くん。
それによろしい、と返す。
すると、急にある日、級友と交わした会話の記憶が浮かび上がってくる。
387人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「魔入りました!入間くん」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
nenene826(プロフ) - トルテさん» コメントありがとうございます!作中では出してないのですが設定としては何匹か使役しており、そのうちの一体にグリフォン等がいますね! (2022年11月5日 7時) (レス) id: 96de854a85 (このIDを非表示/違反報告)
トルテ(プロフ) - とっても面白いです!更新楽しみにしてます!夢主の使い魔って決まってますか? (2022年11月5日 7時) (レス) id: 7cb7ad9413 (このIDを非表示/違反報告)
nenene826(プロフ) - めいですさん» 面白いとのコメント励みになります!! 主人公とカルエゴ先生は同じクラスだったので、音楽祭は競い合うというよりも協力して乗り越えた感じが強いので、敢えて書きませんでした! ご指摘ありがとうございます〜 (2022年1月4日 0時) (レス) id: 96de854a85 (このIDを非表示/違反報告)
めいです - 面白いです! あと43ページの行事なのですが、収穫祭の後に続く音楽祭を忘れてますよ?(笑) (2022年1月3日 21時) (レス) @page43 id: c433abd432 (このIDを非表示/違反報告)
nenene826(プロフ) - かなぶんさん» ありがとうございます!!不定期更新なのでなかなか投稿出来ずすみません(´TωT`) そういってくださるとやる気もモチベも湧いてきます!頑張って続き書きますね! (2021年8月9日 9時) (レス) id: 96de854a85 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:nenene826 | 作成日時:2020年3月11日 2時