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Your side
暗い車内でなぜかその文字がはっきり見えたのは、
自分でもそう思ってるからだろうか。
隣町の駅近くに辿り着く。
大きな高層マンションの前に、茜さんの運転する車が静かに止まった。
「ほな、しっかりやるんよ！」
「うっさいな〜」
「ゆずふ、ヘタレやからねぇ。
ま、後日また結果、聞かせてもらうで！」
茜さんと話しながら、
河井さんは私の手を握って引き寄せると、
自分の膝の上に乗せる。
慌てる私に構わず、茜さんからパンプスを受けとって、今度は私を抱きかかえて出た。
「え、河井さん！？」
「ほな、とりあえず茜はここで帰るから、
後はふたりでじっくり話そか」
お礼言ってない、と茜さんの乗る車を
振り返るけど、運転席でひらひらと手を振った。
茜さんはそのまま走る車の流れに乗って、
あっという間に見えなくなってしまった。
どうしたらいいのかわからないまま
首を伸ばして茜さんの車が消えていったほうを
見ていると、
高層マンションの中にいつの間にか入っていた。
ここがゆずるさんが引っ越してきたばかりの家か。
河井さんは小さな機械のようなものにカードを差し込んでボタンを押した。
至近距離で下から見上げる彼も、すごくかっこいい。
反応して開いた自動ドアをくぐって、
さらに奥へと入っていく。
怒った顔も、
笑った顔も、
少しすねた顔も、
好き、
照れた顔でさえ、
かっこよくて、
可愛くて、
そこまで考えた瞬間、
すごく恥ずかしくなって、
彼の服に
そっと頬を当てる。
彼の部屋へと一直線に向かっているんだろう。
河井さんはひと言もしゃべらない。
私は心臓がパンクするんじゃないかってくらい、
ドキドキしていた。
それは、彼の部屋に初めて入るからっていうのもあるけれど、
この後待ち受けているだろう
"腹を割った話し合い"
が不安で仕方ない。
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梨乃(プロフ) - Ayaeさん» 更新遅れてすみませんでした！気になって頂けて嬉しいです（ ; ; ）！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年9月11日 14時) (
レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
Ayae(プロフ) - 続きがとても気になります！！ (2020年9月2日 21時) (レス) id: 5d1752397c (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ますみさん» ありがとうございます（ ; ; ）以前も作品を褒めて頂いて、そのお言葉で頑張れています！本当に嬉しいです！！ありがとうございます（ ; ; ） (2020年8月28日 17時) (レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ほんまにこの作品大好きです。切なくあってキュンキュンしたりそんな作品です。色々なめんでお姉ちゃんとどうしても比べてしまって。続きが楽しみでしょうがないです。 (2020年8月26日 12時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リ
| 作成日時：2020年8月26日 12時
