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Your side
これは、あくまでも河井さんの言い分だ。
お姉ちゃんが彼のことを秘かに好きで
めようとしていた恋心を伝えていたんだとしたら？
もし本当にお姉ちゃんが河井さんのこと
好きなんだとしたら、私はそんなお姉ちゃんを
見て見ぬふりして河井さんの
胸に飛び込むなんてできない。
そんなに、器用じゃない。
「Aちゃん、ほんまに俺は……」
「河井さん」
笑顔で「ん？」と続きを促してくれる。
私はその後に続く言葉がわかっていながら、
それを遮った
言葉を止められた河井さんは,
少しだけ不服そうな顔をしていた。
「私はもう、恋はしません」
私の決意に、河井さんは息を呑んだ。
部屋にはエアコンの音だけが響いている。
「もう、嫌です。失うことにビクビクするのも、離れていくんじゃないかって怖くなるのも。
そんな思いをしながら恋愛するのは、もう嫌です」
涙腺はもう壊れてしぼったのだろう。
まだ流れ続ける涙をそのままに、
私はじっと河井さんの瞳を見つめた。
「私は、本当に、河井さんが好きでした
河井さんへの恋心を大切に大切にしてきて、
もう自分ではどうしようもないくらい好きになって
あなたにそれを伝えようとしていたんです」
「……っ」
「でも、 ああいう場面を見せられて、
その恋心はあの日に粉々に砕け散りました。
たとえあれが山口さんとお姉ちゃんを
どうにかするためには、
仕方のないことだったとしても、私にとってはつらくて苦しかったんです」
淡々と言葉を連ねる私を見つめながら、河井さんは唇をかみしめてただそれを聞いていた
「もう、苦しいのは、嫌です。これ以上お姉ちゃんを疎ましくなんて思いたくないんです」
「……A、ちゃん」
今日だけで何回、彼に名前を呼ばれたんだろう。
私は彼に名前を呼ばれるのが好きだった。
彼は私を見てくれるから
"遥香の妹"としてじゃなくて。
私を見てくれていると思っていたから、
彼に名前を呼ばれると、幸せを感じられた。
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梨乃(プロフ) - Ayaeさん» 更新遅れてすみませんでした！気になって頂けて嬉しいです（ ; ; ）！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年9月11日 14時) (
レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
Ayae(プロフ) - 続きがとても気になります！！ (2020年9月2日 21時) (レス) id: 5d1752397c (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ますみさん» ありがとうございます（ ; ; ）以前も作品を褒めて頂いて、そのお言葉で頑張れています！本当に嬉しいです！！ありがとうございます（ ; ; ） (2020年8月28日 17時) (レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ほんまにこの作品大好きです。切なくあってキュンキュンしたりそんな作品です。色々なめんでお姉ちゃんとどうしても比べてしまって。続きが楽しみでしょうがないです。 (2020年8月26日 12時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リ
| 作成日時：2020年8月26日 12時
