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Your side
変に張りつめていたものが
急に切れてしまったように
胸の奥から込み上げてくるものを
こらえきれなくなってしまった。
どうして、
どうして今まで
一滴だって出てこなかった涙が、
このタイミングでくるのよ。
自分の目元がじわりと熱を持った瞬間に、
私は慌てて膝に顔うずめた。
ダメだ、今は笑えない。
「うん、もうわかったから、
ふたりとも出ていってくれないかな？」
そう口にするのが精一杯で、
私は溢れ出てくる涙を止めようと、
手にさらにカをこめる。
腕に爪が食い込んで痛いけど
それでも何が壊れたかのように
涙は止まってくれない。震えすら止められない。
逃げないって決めたのに、
受け入れなくちゃって思っているのに。
身体が心がそれを拒否する。
きっと泣き始めた瞬間を、
目の前のふたりには
完璧に見られてしまったに違いない。
でも、大人なふたりなら見なかったふりをしてくれるはずだ。
そして、私の心なんて
お見通しのエスパーな河井さんなら、
今私がこの状況を苦痛を
感じていることもわかってくれるだろう。
「A……。」
お姉ちゃんの労わるような
優しい声にも反応しないで、
ひたすら顔をうずめていると
お姉ちゃんが立ち上がる気配がした。
きっと私の気持ちを酌んでくれたんだと思う。
今はその優しさに感謝した。
「ゆずる、日を改めてましょう」
そう言って河井さんに一緒に
部屋を出ようと促しているけれど
「俺は今日、話したいねん。」
と彼は私の気持ちを完全に無視して言った。
これは、子供の河井さんが顔を出している状態だ。
ボロボロ泣きながらも、
頭でそんなことを冷静に分析している自分がいる
こんな時に子供みたいな我儘言わないで。
「そう」
てっきり引きずってでも
一緒に部屋を出ていってくれると思っていたのに、
ちょっと待ってよ、
お姉ちゃん。この状態で私と河井さんを
ふたりきりにする意味がわからない。
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梨乃(プロフ) - Ayaeさん» 更新遅れてすみませんでした！気になって頂けて嬉しいです（ ; ; ）！これからもよろしくお願いします！！！ (2020年9月11日 14時) (
レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
Ayae(プロフ) - 続きがとても気になります！！ (2020年9月2日 21時) (レス) id: 5d1752397c (このIDを非表示/違反報告)
梨乃(プロフ) - ますみさん» ありがとうございます（ ; ; ）以前も作品を褒めて頂いて、そのお言葉で頑張れています！本当に嬉しいです！！ありがとうございます（ ; ; ） (2020年8月28日 17時) (レス) id: d64356b558 (このIDを非表示/違反報告)
ますみ(プロフ) - 続編おめでとうございます。ほんまにこの作品大好きです。切なくあってキュンキュンしたりそんな作品です。色々なめんでお姉ちゃんとどうしても比べてしまって。続きが楽しみでしょうがないです。 (2020年8月26日 12時) (レス) id: cc9c552fc9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：リ
| 作成日時：2020年8月26日 12時
