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玄関の鍵を開け、彼を家に上げた
お互いに濡れていたので、彼にはバスタオルを渡した
私も濡れた所を大雑把に拭き、部屋の暖房を付けた
「信介、連絡した？」
「したんやけど電話出なかったから留守電入れといた」
「そっか、飲み物何か飲む？」
「できれば緑茶がええな」
「あるよ、入れてくるね」
キッチンに向かい、お湯を沸かしている間に茶葉を急須に入れた
「ちょっと時間掛かるかも」
「別にええよ
にしてもお前の家に急須があるのは意外やった」
「私も緑茶好きなんだ
よく飲むから親に送ってもらったの」
「て事はお前独り暮らしなんか
見た所必要最低限な物しか置いとらんし」
「うん、父さんは単身赴任中で母さんは東京に残ってる
本当は私のおばあちゃんの家に住む予定だったんだけどおばあちゃんが倒れたの
今は元気だけどね
だからおばあちゃんが管理してる賃貸住宅を無料で借りて独り暮らしをしてる」
「そういや此処を管理してんのばあちゃんの知り合いやったな
結構前からあったけど思ってた以上に中は綺麗やな」
「そうなの、ウチのおばあちゃん綺麗好きだからね
ちょっと使い勝手は悪いけど良い物件だよ」
丁度沸騰したお湯を急須に入れ、湯込みと一緒にテーブルに置いた
「で、今日のアレは何やったん」
突然彼の目付きが代わり、とても鋭くなった
できれば思い出したくないのだが彼の親切心を踏みにじる様な事はしたくない
「……今日私が知ってる人がいたの」
「そいつにどんな事されたん」
決まっていた台詞の様に彼は言った
少し戸惑ったが、あまり追求しないで欲しいという希望を持って遠回し言った
「……嫌がらせ」
「具体的に言わんか」
やはり彼は追求してきた
「……ストーキングと盗難」
「完全犯罪やないかい」
全く持ってその通りだと思います
「……本当は言いたくなかったの
信介が被害に巻き込まれるかも知れないから」
「そんなん気にせんでも」
「大丈夫じゃないの！！」
感情的になって思わず彼に叫んでしまった
「……ごめん」
私は彼に頭を下げた
「すまん、俺も軽率な発言したわ
お前の話をちゃんと聞く」
「……ありがとう」
そして私は過去を思い出しながらゆっくり話し始めた
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瑞稀(プロフ) - めちゃくちゃ面白いです！！続きが気になります！ (2019年1月18日 14時) (
レス) id: be8945b53e (このIDを非表示/違反報告)
kaya(プロフ) - すっごく面白くて、更新停止されてるのにショックを受けました！(無理はしないでくださいね)お気に入り登録して、いつでも更新待ってますから！ (2018年10月21日 21時) (レス) id: 504932b45f (このIDを非表示/違反報告)
狐の婿 - 凄い面白いです！色々な小説がありますが、そう言うのとはまた違った感じで読んでいて凄く展開の気になる話でした。これからも無理のない程度に更新頑張って下さい。 (2018年10月7日 11時) (レス) id: 1f18b7dff9 (このIDを非表示/違反報告)
キタル(プロフ) - 真夏さん» 真夏さんコメントありがとうございます！文才はまだまだなのでこれからも磨いていきます！！応援に応えられる様に更新も出来る限り頑張っていきます！！ (2018年4月3日 12時) (レス) id: 1987885b90 (このIDを非表示/違反報告)
真夏(プロフ) - コメント失礼します。話に引き込まれました。僕は文才がないので羨ましいです……！これからも頑張って下さい、応援しております！ (2018年4月2日 23時) (レス) id: 931811c023 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：キタル | 作成日時：2018年3月25日 8時
