6 ヒカ、薮家のメイドになる ページ6
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「あ、待って! なら俺も一緒に行く。俺、今からやぶの家に行くから」
「え!?」
三人の声が重なって、一斉にヒカに視線が集まる。
「なんだって? ヒカ…? 薮の家に行くって…今から?」
光はヒカを怪訝な目で見つめるが、対して薮はとても嬉しそうだった。
「俺んち来んの? いや、まぁいいけど。可愛いヒカなら、いつでも遊びに来ていいけどさ」
「実はね、俺、今日からやぶの家でメイドのバイトをすることになってるんだ」
「ええええ? メイド?」
光と裕翔の声が重なるが、薮は思い出したように話した。
「あぁ、思い出した! うちの夜のシフトのメイドが結婚してやめたから、新しい人を募集してたっけ? で、ヒカがうちに来ることになったのか?」
「そうなんだ。先週面接して、料理も掃除もできるって話したら速攻で決まった。だから、今日からよろしくね、やぶぅ」
顔を合わせて微笑みを交わす二人はとてもいい雰囲気で、光はなんとなく目を逸らす。
「まぁ、確かにヒカは家事が得意だから適任だよな。夜のシフトなら、俺の夕飯を作ってくれるんだよな?」
「うん、そう聞いてるよ。任せてね。俺、やぶぅの好きなメニュー、いっぱい作るからね」
「マジで? あぁ、楽しみだなぁ。これからよろしく。ほんと、可愛いヒカなら、俺は大歓迎だよ。マジでテンション上がる!」
ご機嫌な薮がわしゃわしゃ髪を混ぜると、ヒカは目を細めて気持ちよさそうにしている。
こんなとき、いつだって光は疎外感を感じてしまった。
なんだよ。
薮は本当にヒカのこと好きだよな。
いつもヒカヒカって特別扱いして、ヒカばっかり褒めて可愛がって。
俺のことは滅多に褒めないくせに。
むしろ、からかったり嫌味言ったり意地悪ばっかしてくる。
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ねね子(プロフ) - しろくまさん» 最初から読み返してもらったなんて嬉しいけど恐縮。ありがとうございます! 誤字脱字などすでに色々直したい所が山盛りなのに放置してるの恥ずかしい(笑)次回作のオメガ光くん、色々と萌えを練り込みながら楽しんで書けたらなと思ってますo(^-^) (2019年3月18日 23時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - 藍さん» こちらでもありがとうございます。後日談もすごく書きたいのですが、まずはジゴロを終わらせないとですね(汗)でもありがとうございます。藍さんの作品も今読ませてもらいましたよ♪作品、頑張って下さいね(@^▽^@)/ (2019年3月18日 23時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ねね子さま、完結おめでとうございます。最初から読み返してやはりねね子さまのやぶひか最高…と悶えています。ゆと君も可愛かった…。甘くて苦い、初恋にふさわしい素敵なお話でした。いつもながらありがとうございます。新連載も楽しみにしています(#^.^#) (2019年3月18日 19時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 初コメ失礼します!まず、完結おめでとうございます。作中ずっとニヤニヤしながら読ませていただきました。(後日談みたいな、続編も見てみたいなんて……)これからも執筆頑張って下さい♪ (2019年3月18日 8時) (レス) id: df207c3009 (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - しろくまさん» ありがとうございます(*^▽^*)/ このあとはピッチを上げて、ラストまで突っ走ります。でもそろそろ新しいお話書きたくなってるけど、最後まで頑張りますね(笑 (2019年1月23日 14時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねね子 | 作成日時:2018年11月9日 23時