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それからは、なんとなく関係がぎくしゃくして、二人で会うことがなくなった。
裕翔にキスをされたことで､ヒカは自分が裕翔をどういう対象に見ているのかを考えた。
正直、いやじゃなかったことが衝撃ではあったが、想定内だと気づく。
好きだと言ってくれた裕翔の気持ちを受け入れる決心をして、ならば、どうやって前に進めばいいのだろうと、ヒカは一ヶ月もの間、悶々と二人の明るい行く末を考えていた。
だがその矢先、裕翔が同級生の女子とつきあい始めた。
ヒカの動揺と衝撃は相当で、まるで一人だけ取り残された気分でひどく寂しい。
なんの言い訳も答えも得られないまま、ヒカは放り出された。
あきらめることは得意だった。
だからヒカは、あえて裕翔を思い出さないように距離を取ることにした。
やがて胸の痛みは、徐々に薄らいでいった。
その後、ヒカは大学で薮に出会って、なんでもできる彼に憧れた。
それに、初めて自分に血の繋がった双子の兄がいると知って、どれだけ嬉しかったか。
光のことは優しくて大好きだけれど、薮と仲が悪いのが気になる。
薮も光も近寄ればケンカをするけれど、最近わかってきたことがある。
もしかしたら、二人はお互いを憎からず思っている？
ヒカは気づいてしまった。
それに、裕翔が光と仲がいいのも､それ以上に気になる。
以前、裕翔をあきらめたのに、裕翔はつきあい始めた彼女とは、半年ほどで別れたと聞いたけれど､今は誰かとつき合っているんだろうか？
「久しぶりだな。裕翔の家に行くの…」
スポーツドリンクや､果物を買って足早に夕方の喧騒の中を急ぐ。
子供の頃のことを思い出すと､ヒカは今も胸が切なく痛む。
あの夏の日のことを、二人は一切口に出来ないまま時間だけが流れた。
「ゆうと、熱が上がらないといいけど…」
ヒカは街の中で足を速めた。
「はぁ…」
薮の屋敷は子供の頃から何度か来たことがあるが、なかなかの豪邸で､一般庶民の光には未だに敷居が高い。
チャイムを鳴らすと薮が出てきて、顔を見るなり黙られた。
やっぱりヒカじゃないって、バレてる？
光が戦々恐々としていると、急に笑顔になって「入って」と言われた。
ひとまず、バレてはないみたいで安堵した。
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ねね子(プロフ) - しろくまさん» 最初から読み返してもらったなんて嬉しいけど恐縮。ありがとうございます！ 誤字脱字などすでに色々直したい所が山盛りなのに放置してるの恥ずかしい（笑）次回作のオメガ光くん、色々と萌えを練り込みながら楽しんで書けたらなと思ってますo(^-^) (2019年3月18日 23時) (
レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - 藍さん» こちらでもありがとうございます。後日談もすごく書きたいのですが、まずはジゴロを終わらせないとですね（汗）でもありがとうございます。藍さんの作品も今読ませてもらいましたよ♪作品、頑張って下さいね(@^▽^@)／ (2019年3月18日 23時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
しろくま(プロフ) - ねね子さま、完結おめでとうございます。最初から読み返してやはりねね子さまのやぶひか最高…と悶えています。ゆと君も可愛かった…。甘くて苦い、初恋にふさわしい素敵なお話でした。いつもながらありがとうございます。新連載も楽しみにしています(#^.^#) (2019年3月18日 19時) (レス) id: 58687bcc1e (このIDを非表示/違反報告)
藍(プロフ) - 初コメ失礼します！まず、完結おめでとうございます。作中ずっとニヤニヤしながら読ませていただきました。（後日談みたいな、続編も見てみたいなんて……）これからも執筆頑張って下さい♪ (2019年3月18日 8時) (レス) id: df207c3009 (このIDを非表示/違反報告)
ねね子(プロフ) - しろくまさん» ありがとうございます(*^▽^*)／ このあとはピッチを上げて、ラストまで突っ走ります。でもそろそろ新しいお話書きたくなってるけど、最後まで頑張りますね（笑 (2019年1月23日 14時) (レス) id: c981404cfd (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねね子 | 作成日時：2018年11月9日 23時
