検索窓
今日:6 hit、昨日:1 hit、合計:11,541 hit

37 ページ37

今日はクリスマスイヴ。

私の指と首元には
杏寿郎からもらったリングとネックレス。

杏寿郎は今日は会議だからと
仕事に行っている。
夜にディナーを食べて
明日一日ゆっくり過ごそうって約束をして
私も家でゆっくりしていたら
知らない番号から電話。

「もしもし…はい、あ、おばちゃん。うん…え???!あ、え?、うん、すぐ行く!」

電話の内容で頭が真っ白になった。
わたしはスマホと財布をもって
上着を掴んで家を飛び出した。

走った。とにかく走った。

A「おばちゃんっ!!!!」

呼吸が整う間もなく、
電話をかけてくれた人を呼ぶと、
おばちゃんは泣きながら私の肩を抱いた。

「Aちゃんっ…!!!」

わたしは久しぶりに見た実家を
自分の生家とは思えなかった。

野次馬に囲まれて
黄色いテープを玄関に貼られていて
パトカーと救急車が来ている。

今にも爆発しそうな心臓を押さえて
身内です、それだけ伝えて家の中に入る。

A「お父さん…っ!!お父さん!!」

そこには青白い顔で痩せ細って
血塗れで倒れる父親。

荒れている部屋。

父親だなんて認めたくないのに、
それは自分の父親だった。

父親は担架に乗せられ救急車へ。

私は訳もわからず同乗し、
病院へ向かう。
病院に着くなり父親は集中治療室に
運ばれて行った。

ロビーで警官に話しかけられた。

話を聞くと、
我が家に最近借金取りが来ていたらしい。
父親は闇金でお金を借りていたとのことだ。
それですごい争う音がして
しばらくして隣の家のおばちゃんが見に行くと
血塗れで倒れていたとのことだ。

わたしはその場におらず疎遠だったと
それだけ伝えると警官の人は、
去って行った。

ガラス越しにみる父親は、
本当にあの父親なのか。

A「っ…家族なんて…」

拳を力一派握った。

38→←36



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 8.2/10 (10 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
19人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:えぬ | 作成日時:2020年12月5日 18時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。