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そこから事が進むのは早くて、
退職届も受理されて、
先輩と会社を立ち上げた。

今はわたしの家に杏寿郎もいる。

家賃の引き落としを
杏寿郎が譲れないと言って
名義変更したり色々大変だったけど。

1人分のものしかなかった家に、
杏寿郎の私物も増えて賑わった。

A「ただいま〜...」

立ち上げたばっかりだから
残業も遅くなって家に着くのは
日付け跨ぐくらいになる。

杏寿郎を起こさないように
そっと家の中に入って
お風呂に入る。

疲れが全て飛んでいく。

髪の毛を拭きながら
リビングに向かうと窓のとこに人影が。

煉「おかえり」

A「杏寿郎…ただいま。起こしちゃった…?ごめんね、うるさくて…」

煉「いや、トイレに起きたら電気がついていたからな。毎日遅くまでご苦労様。」

A「ねぇ、杏寿郎?」

煉「ん???」

A「ふふふっ、かっこいいなって」

煉「どうしたんだ、急に」

A「仕事終わって帰ってきて人がいるって幸せだね。最近は顔見て寝れることの方が少ないけど…。杏寿郎の横で寝れるって幸せ」

煉「はははっ。俺もだ。明日は仕事か?いや、日付け変わったから今日か」

A「何曜日だっけ…」

煉「うむ、もう土曜日だな」

A「休みだよ!」

そう言うと杏寿郎はニヤリとしてこっちにくる。

煉「じゃ、夜更かし上等だな?」

そう言って私をお姫様抱っこして
ベッドまで連れて行った。

空いた時間を埋めるように
2人で朝を迎えた。

A「杏寿郎…?」

煉「ん?」

A「元気すぎ…」

煉「高校生相手の仕事だぞ?体育祭もあるし走り回っているからな!!A少し痩せたな。もっと食べなければ!!!」

そう言ってお腹を触ってくる。

A「っ!!杏寿郎の変態!」

煉「聞き捨てならんな!さっきまで可愛く鳴いていたのはこの子だったはずだが」

そう言って私の頬を摘む。

2人で笑い合って抱きしめ合った。

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作者名:えぬ | 作成日時:2020年12月5日 18時

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