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何故杏寿郎が怒っているのかわからないまま1日、また1日と過ぎて行った。

どう接していいかも分からず、
剣道部と空手部が道場を共同使用の日も
私は杏寿郎と目を合わせられなかった。

空手部の練習中、隣から剣道部の声がする。

「A先生、どうしたんすか。」

A「へ…?あ、ううん!ごめん、さっきのとこなんだけど、あの技出す時はもう少し足に力入れて踏ん張ったほうがいいよ!それと…今日はここまで!文化祭の準備もあるだろうし、次の練習は文化祭終わって登校する日ね!解散!」

生徒がバラついて帰宅準備をし始めたのを見て私は杏寿郎の視線を感じたが知らない顔をしてそそくさと道場を出た。

梅「あ!いたいた!A先生、部活終わりだろうけど次フラ練習するよ!」

梅ちゃんに手を引かれ体育館に来た。

モヤモヤして練習も同じとこでミスする。

梅「もー!Aせんせー!どうしたの。今日ミスってばっかじゃーん!!本番目の前だよ!」

A「ごめん」

最近ダメだなー…って思ってたら、
後ろから天元の声がした。

宇「梅!そんくらいにしてやれ!Aも慣れないことだらけで疲れてんだよ。な?」

A「あ…うん。ごめんね、梅ちゃん。もっかい、最初からいい?」

宇「A今日一緒帰ろうぜ。職員室で待ってっから。」

天元は手を振って去って行った。
頭を切り替えて練習に励む。

梅「うんうん!皆いい感じ!衣装届いたから配るね!…はい!これA先生のぶん!」

渡された衣装にギョッとしたものの、フラダンスらしい可愛い衣装だなと思いながら衣装を握りしめて職員室に向かった。

職員室に戻ると天元だけだった。

宇「最近どうした?」

天元はコーヒーを淹れてくれて、私を隣の席の冨岡先生の椅子に座らせた。

A「私…杏寿郎に何かしたのかな?この前すっごい怒ってて…でも身に覚えが全くなくてさ…。顔見ても接し方分かんないし、なんかもうよく分かんないや」

宇「煉獄に避けられてんのか?」

A「お互い避けてるって感じ…。」

天元は自身と私の荷物を持って私の手を引いて職員室を出る。

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作者名:えぬ | 作成日時:2020年12月5日 18時

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