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その日は杏寿郎に家まで送ってもらった。
受け取ったネックレスを
見るたびに今日の楽しかった時間を
思い出してしまう自分。
この時自分の気持ちにはまだ気付かなかった。
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宇「おはよー。おいおいおい、煉獄、ちょっとこっち来いよ!!」
出勤するなり宇髄に手招きされる。
素直に宇髄の元へ向かった。
宇「煉獄昨日女といたんだって?」
煉「何故だ」
宇「炭治郎と善逸、伊之助が見かけたってよ!!街中でお前が女と歩いてるとこ!」
煉「普段着でもバレるのか…」
宇「竈門は鼻が効くからな。…で?いたの?」
煉「うむ。バレたなら仕方がない。昨日Aと出掛けていた!!」
宇「ぶっ!!!」
宇髄が飲んでいた水を吹き出し
前の冨岡にかかる。
冨岡はキョトンとしているが
宇髄は目を見開いて言った。
宇「は?!お前Aと付き合ってんのか?」
煉「宇髄、中々ド派手すぎる思考だな」
宇「どう言うこった!」
煉「話せば少し長くなるんだが。先日振られた相手から絡まれるAを見かけてな。今にも泣きそうな顔をしていたものだからついでしゃばった真似をしてしまったんだが、感謝されて。…そのお礼にと千寿郎へのプレゼント選びに着いてきてもらったんだ。」
宇「なるほどなぁ〜。で?ネックレスは?」
何故そこまでこいつは知っている。
煉「何で知ってるんだ」
宇「善逸達が俺のパシリって知ってるよな?お前まさかだけどあの下手くそな尾行に気付かなかったのかよ!!」
宇髄はケラケラ笑っている。
煉「ネックレスは、あまりにもショーケースを食い入るように見ていたから買い物に付き合わせた礼に渡しただけだ!」
宇「ふーーーん。あんな高いものをなぁ。」
煉「ニヤニヤして何が言いたいんだ」
宇「好きなんだろ、Aのこと」
煉「よもや…」
宇「いいんじゃねぇの?大事にしてやってくれよ。煉獄になら安心して任せられるわぁ」
煉「…だがまだあの子は完全には立ち直っていないと思う。だから焦らせたくもないし、ぼちぼち頑張ることとする!」
宇「おう。…朝から悪かったな!一日頑張ろうな!!煉獄、一限、かまぼこ達の授業頑張れよ!」
バチンという効果音が似合うウインクをして宇髄は颯爽と消えていった。
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作者名:えぬ | 作成日時:2020年12月5日 18時