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その頃総統室では、トントンがグルッペンの机に手を置いて深いため息を付いていた。
「ホンマに良かったんか?あの子で、今回の外交は一つ間違えば戦争になるで」
トントンのその言葉に、グルッペンは目を細める。
口元は絡めた手で見えない、笑っているのかすらわからないグルッペンの表情に、Aに興味を持ち、好奇心で選んだことがわかる。
「正直なところ、あの子は不審な点が多すぎる。
信用するには足りひん」
「分かっとるわそんなもん、だがアイツが俺達を守ろうとしているのは本気だろう。
それだけでええわ」
確かに守ってくれるなら万々歳、だがもし裏切ったら、もしスパイだったら、万が一のことがある。
油断はしてはならない。
「…俺さぁ」
オスマンが窓の外を見て呟く、細められた目がかすかに開き、抹茶の瞳が見える。
トントンとグルッペンはその声にオスマンを見やった。
「あの子と…どっかで会った気いすんねん…。
思い出そうとすると、悲しくなってくるんや…
前もこんな事あったよな…俺達は、何を忘れてるんやろ…」
吐き出された声はか細くて、弱々しい。
オスマンも、二人も、何かを忘れている、そういう感覚はあるにもかかわらず、思い出すことができない。
そんなもどかしさに、三人は顔を顰める。
それでも、記憶は何かに縛られて、解くことはできなかった。
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#私があめです(プロフ) - 夢主ちゃんに感情移入しちゃって胸が苦しい……更新応援してます！ (2020年8月21日 23時) (
レス) id: ab2c2384be (このIDを非表示/違反報告)
すいれん - そっかぁ...忘れられちゃってるのかぁ...あれ？目から塩水が... (2020年8月1日 23時) (レス) id: 94909bedb8 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - ・ちょこみんとさん» 神だなんて、ソコまで評価していただいてとても嬉しいです。この作品がもっと好きになれるよう、私も頑張って文才を絞り出しますので、よろしくおねがいします！更新がんばります！応援ありがとう御座います！！それでは！ (2020年7月30日 14時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
・ちょこみんと - 今更この神作品を見つけて一気見させて頂きました。第一章は感動で目から塩水が溢れ出ました。第二章はとてもホワホワしながら読ませて頂いています！神作を作り出してくれてありがとうございます！大好きです！これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2020年7月30日 13時) (レス) id: c2be3e9c79 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - あーる@さん» 大好きなんて…！ありがとう御座います！！めっちゃ嬉しいです！！さらっと読まれてる…！！お主やりおるな…！！これからもがんばります！！ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生夏 | 作成日時：2020年7月23日 14時
