二章・ ページ27
私は近くの旅館…ここではほてると言うところの一室を借りて、今日を過ごした。
ここのお風呂は少し使いにくかったわ
座敷童子の時は汗もかかないからお風呂やお便所に行くことも無かったのだけれど
和国で久しぶりに入った時はのぼせるまで入っちゃったものね
懐かしさに浸りながら私は眠りについた。
明日からの事を楽しみにして
次の朝、私は朝早く起き、袴に着換え、薄化粧を軽く施し、軽く紅を引いてほてるを出た。
お迎えが来ると言っていたけれど誰が来るのかな
ほてるを出て下駄をコンコンと鳴らしたりしながら少し待っていると、軍の馬車がこちらへ走ってくる。
ああ、あの子は知ってるわ。
外道丸と中がいい子
確か名前は…式丸だったかな
「迎えに来た。君がAA?
俺はひとらんらん、君と同じ和国出身だよ
よろしくね」
ばってんの白い子が降りてくる。
得に私に興味を示すことなく、ただ普通に挨拶を交わした。
「はい、よろしくおねがします。」
笑って返せば、白い子も笑ってくれた。
馬車に乗り込むと、ガタガタと揺れだす
やっぱり慣れないわ
和国で一度乗ったけれど、やっぱり慣れない。
「っ…」
ぎゅっと袴を握りながら、我慢する。
たまに来る浮遊感が怖いのだ
「…?どうしたの」
白い子が聞いてくる。
そうだ、式丸にお願いしよう、もう少しゆっくり走ってって
「いえ、少しいいですか」
「え、え?」
私は馬車の窓から身を乗り出し、式丸に声をかける。
「式丸、お願い、ゆっくり走って」
すると式丸はわかってくれたのかガタガタという揺れが抑えられた。
ふうと息をつくと、白い子は私に聞いてくる
「なんで、名前知ってるの、しかも見分けがついてる」
「…ナイショ、と言えば兵にはならせてくれませんか」
白い子は少し考えた後、ため息をついて言葉を続けた。
「いいよ、今回は何も聞かないであげる。
でも次は逃さないから」
私はにっこりと笑ってみせた。
この子は怖がりだから、きっと今二人きりで話しても、半分くらい話は伝わらないもの
せめて青い子がいなきゃね
それから十分程度走ったところで、馬車は止まった。
「ついたよ」
白い子が先に降りて、扉を開けて私に手を差し伸べてくれる。
取っていいのかな
…人の善意は受け取るものよね
「ありがとうございます」
お城は、改めてみると、とても大きく見えた。
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#私があめです(プロフ) - 夢主ちゃんに感情移入しちゃって胸が苦しい……更新応援してます！ (2020年8月21日 23時) (
レス) id: ab2c2384be (このIDを非表示/違反報告)
すいれん - そっかぁ...忘れられちゃってるのかぁ...あれ？目から塩水が... (2020年8月1日 23時) (レス) id: 94909bedb8 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - ・ちょこみんとさん» 神だなんて、ソコまで評価していただいてとても嬉しいです。この作品がもっと好きになれるよう、私も頑張って文才を絞り出しますので、よろしくおねがいします！更新がんばります！応援ありがとう御座います！！それでは！ (2020年7月30日 14時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
・ちょこみんと - 今更この神作品を見つけて一気見させて頂きました。第一章は感動で目から塩水が溢れ出ました。第二章はとてもホワホワしながら読ませて頂いています！神作を作り出してくれてありがとうございます！大好きです！これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2020年7月30日 13時) (レス) id: c2be3e9c79 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - あーる@さん» 大好きなんて…！ありがとう御座います！！めっちゃ嬉しいです！！さらっと読まれてる…！！お主やりおるな…！！これからもがんばります！！ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生夏 | 作成日時：2020年7月23日 14時
