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緩く手首に結ばれたAの抹茶のリボン、それを解き、二の腕あたりに結んだ。
落ちないように、無くさないように
もうすぐ、戦争が始まる。
それを知って渡してきたのか
お守りのようなものだろうかと、ゾムはチラチラとリボンを見て嬉しくなる。
夕飯の時、いつも通りシッマに食害をしていると、肩に重みが乗った。
殺気も敵意もない、ただの困惑の気配が後ろに立った。
「ゾム…それ、どこで…?」
オスマンが細い目を見開き、抹茶のリボンを見つめた。
それに大先生が反応し、ニヤニヤと笑みを浮かべる
「なんやゾムさんにも春が来たんか〜」
「言い方が親戚のおっさんですよ」
すかさず隣にいたショッピ君が言った。
シッマもシャオロンもニヤニヤしている
リボンを見て反応したのは、オスマンだけでは無かった。
トントンも、グルッペンもじっとリボンを見ている。
何なんやろ、コイツら見たことないんか?
でもグルッペンとか普通に隣におったのに
確かに足は早いけど、姿が見えへんほどやないしな
「?お前らも知ってるやろ?城にずっとおるやん
Aって言う小さい女の子、その子からお守りとしてもらってん!」
俺がそう言うと、ひとらんはがたりと立ち上がって顔を青白くさせる。
他の面子も、ニヤニヤとした表情はどこかへ飛び、シンッとその場は静まり返った。
「…ゾムさん、その子、金魚の着物着とった?」
チーノが静まった空気に音を放つ、俺はそれに笑顔で答える。
「おん!着とったで!なんややっぱ知ってるんやん!!」
チーノは続けた。
「俺が、この軍に改めて入れさしてもろた時、視界の端で居ったんや
嬉しそうに笑ってるその子が、もしかしてあの子が俺の日記グルッペンさんとこ持ってったんちゃうかなって」
誰が持ってきたかわからんって、言うっとったでしょ?
とグルッペンの方を見るチーノ、やっぱりAやったんか!!
ほんま感謝しななぁ
「…金魚の着物に」
「抹茶のリボン…」
グルッペンとオスマンが交互に呟く、心当たりでもあるんか
ほろほろ、グルッペンとオスマン、トントンの目から涙が溢れる。
それに俺たちは驚く、あの3強が泣いている。
「何か…何か忘れている感覚はある」
「あはは…あれ、俺記憶力ええはずやのに」
「…A…聞いたことある、なんか、忘れたらあかんかったのに…!」
彼らは空想に問いかける。
座敷童子は、子供にしか見えない、子供とともに遊んで、そして忘れられる。
それが座敷童子の運命で、現実だ。
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#私があめです(プロフ) - 夢主ちゃんに感情移入しちゃって胸が苦しい……更新応援してます！ (2020年8月21日 23時) (
レス) id: ab2c2384be (このIDを非表示/違反報告)
すいれん - そっかぁ...忘れられちゃってるのかぁ...あれ？目から塩水が... (2020年8月1日 23時) (レス) id: 94909bedb8 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - ・ちょこみんとさん» 神だなんて、ソコまで評価していただいてとても嬉しいです。この作品がもっと好きになれるよう、私も頑張って文才を絞り出しますので、よろしくおねがいします！更新がんばります！応援ありがとう御座います！！それでは！ (2020年7月30日 14時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
・ちょこみんと - 今更この神作品を見つけて一気見させて頂きました。第一章は感動で目から塩水が溢れ出ました。第二章はとてもホワホワしながら読ませて頂いています！神作を作り出してくれてありがとうございます！大好きです！これからも更新頑張って下さい！応援してます！ (2020年7月30日 13時) (レス) id: c2be3e9c79 (このIDを非表示/違反報告)
弥生夏(プロフ) - あーる@さん» 大好きなんて…！ありがとう御座います！！めっちゃ嬉しいです！！さらっと読まれてる…！！お主やりおるな…！！これからもがんばります！！ (2020年7月26日 17時) (レス) id: 2f1398aac7 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：弥生夏 | 作成日時：2020年7月23日 14時
