眠屋君は眠たがり【HQ】【伊達工】 (ページ3)

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2話ページ3

睡side

「今日の体育はバレーをする。……チーム分けは以下の通りだ。異論は認めん」

体育教師がそう紙を配る。
チームはAからFまでの6チーム。
トーナメント形式で戦うそうだ。

「……俺は……Fチーム……。……ぅん? 」

バレーということもあり、若干開いてきた目を擦りながら俺はチーム分けの紙に目を通した。

「……先生っ、これはおうぼーです!! 」

思わず眠気も何処かへいってしまうほどの横暴。
紙を握り締め、先生に詰め寄る。

「異論は認めんと言っただろう。くじだくじ」

後、いつもその調子で授業を受けろ。
なんて先生の言葉はもう耳に入らない。
だって__

「お、青根一緒じゃん。超ラッキー」
「……頑張ろう」

伊達工の鉄壁を担う2年2人が一緒のチームなのだから。

「……なぁ、俺らのチームのバレー部は? 」

そう声を出すのは、同じクラスで席が前後の睦(むつみ)くん。
バレー部を覗いたクラスメートで1番喋ってる気がする。
俺は高らかに声をあげ手を上げた。

「俺!! 」
「解散っ」
「「よーし」」

役に立たん、とばかりに睦くんは叫びそれに答えるチームメイト。
……あれ、何か俺の扱い酷くない?

「取り合えず、Aと当たるのはまだ先だから。……ねむは温存の方向で」
「睦くんたちのバレー経験は? 」
「遊びでかじった程度」

俺はチームメイトたちと話をしながら作戦を練っていく。
取り合えず俺はあまり試合に出ない方向で。
Aチームと当たるまでは温存ということになった。

「ちぇ、睡は違うチームか」
「……一緒に……戦いたかった」
「Fと当たるの先だなぁ。……まぁ楽しみは後にってことで? 」
「……そうだな」