保健室に住む彼との秘密《黒》*

# お話したいのに ページ5

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一度行ってしまえば

身体が休まる保健室も悪くない。




少しでも辛い日は

出来るだけ使うようになってた。








そんな中気付いたのは、




保健室の先生が

昼休みになるといなくなるってこと。








多分、お昼休憩で職員室にいるんだと思う。








それをいいことに、




その日の昼休み

私はひっそりと保健室に向かった。








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そーっと保健室の扉を開けたら

やっぱり先生はいない。




そして、相変わらず閉まったままの

奥のベッドのカーテン。








それを見るだけで

目黒くんの存在確認出来るまでにはなってた。








足音を出来るだけ抑えながら

ベッドに近づいて、




カーテンの隙間をそっと覗けば

予想通り目黒くんの姿。








腕を目の上に乗せながら

仰向けでベッドに寝転んでる。








『 …目黒くん。』








そうやって声を掛けたら

びっくりしたように腕を退けて私を見る。








目黒「 …え、なに？また頭痛いの？」


『 ううん、今日は晴れてるから。』








そう言いながらカーテンの中に入って

ベッドの脇の椅子に腰掛ける。




もちろん目黒くんは、怪訝そうな顔。








目黒「 …ちょっと、何しに来たの。」


『 目黒くんとお話しに来たの。』


目黒「 …はい？なんで。」


『 気になるから。何してるのか。』








そしたら、はぁってため息をつきながら

背中を向けられてしまった。








『 なんでそっち向くの…。』


目黒「 話すことないから、別に。」







それっきり、

そっぽを向いたままの目黒くん。








昼休みも終わりそうだし

今日は諦めようと立ち上がったら、




脇の机の上に

教科書とノートが置いてあるのが見えた。







…なんだ、ちゃんと勉強してるんだ。








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けど、そう考えたら尚更

目黒くんのことが分からなくなった。








勉強サボってるわけじゃないのに、




なんでいつも保健室にいるんだろう。

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