【キ/ヨ】現実での乙女ゲー要素はキツい

６ ページ7

.




＿＿＿＿＿＿ねぇ、私とお友達になろ！！


＿＿＿＿＿＿ね、連絡先連絡先！！






自己紹介が終わった時間から、見ず知らずのケバい女子男子に話しかけられる。


連絡先は、交換しない。




え?さっきヒラ君としてたじゃないかって?


あれは、キヨカワをオトす為だ。




ま、平舘綾太という人間をオトすのもアリだよな、とも思ったけど。


結構、顔良いし。少年系。








そんなことを考えていたら、もう放課後。まずは１つ作戦を仕掛けてみようと思う。





キヨカワが乙女ゲー風に私に恋したなら


私は、キヨカワをギャルゲーに出てくる主要キャラのようにオトしてやる。




『キヨカワくん、ちょっと良いかな？』



「ん、何？」




さっきとはまるで別人のようにイケメンスマイルで対応するキヨカワにちょっと驚きつつ微笑む。



私"達"は、テンプレのように告げた。




『さっきはごめんなさい！！


キヨカワ君がそう言ってくれたこと、ありがたかった。でも、私は＿＿＿＿＿＿』









「A〜．．．


．．．．．．って、浮気？」




「＿＿＿＿＿＿は．．．？さっきの隠キャ？」





私と幼馴染みのレトルトは、テンプレのようにその状況を作り上げた。


ね、知ってた？わかんないよね。



私、生憎頭は良いんだよ。



それで、レトルトっていう人は、嘘が得意。



演技派なんだって。





『あ、ごめんね。キヨカワ君。


私、もう好きな人がいるの。だから、その好意、受け取れない。』





レトルトという仮彼氏を見せつけるように言った。


人間を観察することが好きなレトルトから頂いた情報。





＿＿＿＿＿＿「多分、キヨカワっていう人、嫉妬しやすそうなタイプやで。」



多分、こんなことをすれば、当たり前のように噛みついてくるはず。





「．．．諦めねえ。」



『え?』



「諦めないから！！Aのこと！」





いつ知ったのかわからない私の名前を言って、またキヨカワは去っていった。


そういうの好きだね。


けど、やっぱそういうの見てると




そそられる。




『ナイスタイミング、幼なじみ兼、彼氏(仮)！！』




「教室の近くで５分待ってた成果やで。」




この時の私は、



まだ考えが浅かったんだ。



.


順位が100を切っていました。ビックリです。

ありがとうございます。

７→←５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す