眠リノ森【異世界】 (ページ35)

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第三十五話　縁の因縁ページ35

ユーヤ side

　

ヒカ「『砂の乾き(サウンド・ドライ)』」

イノオ「ねぇ、勝てると思うの？

砂が溶岩にさ」

ヤブ「イノオに触れるな‼︎」

ヒカくんがイノオくんに触れようとするとヤブくんが必死の形相で止める

ヤブ「イノオに触れたらその手はなくなると思え」

ヒカ「…やっぱりな、溶岩は最恐すぎる」

ドロリと溶岩が視界に入る

ヒカル「…熱い、ここ」

じんわりと汗をかいてくる

イノオ「とは言ってもさ、複数人に俺の能力も不利なわけ。

そもそもユーヤがいる時点で相打ちになっちゃうんだからさ」

すると視界の端に電気が走る

ヤブ「イノオ…お前…」

イノオ「恨むなら過去の自分恨みなよ。

研究者は然るべき罰を与えたって言うのに昔の仲だっていうことで俺だけお咎めなし。

ね？」

ヤブ「いい加減にしろ…『電気(スパーク)』」

電気が真っ直ぐとイノオくんを貫いた

イノオ「あが…痺れる、ね」

ヤブ「答えろ、なんのために実験を始めるように言った？」

イノオ「…知りたい、から」

イノオくんがこっちを見る

イノオ「どうして【呪い】にかけられたか…その【呪い】はなんなのか…知りたいから調べた。

ただ、それだけ」

するとイノオくんはちらりと違う場所を見る

イノオ「…俺さ、もっと調べたいんだよね。

だから…国家転覆しようかなって思ってる」

ヤブ「なにをするつもりだ…逃しはしない。

『電気の網(スパーク・ネット)』」

イノオ「『溶岩の大砲(マグマ・キャノン)』」

ユーヤ「『水(ウォーター)』」

俺は水の幕を張る

だけど、もうイノオくんはいなかった