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29.夢主side ページ32

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A「風の精霊よ...我【孤の魔法使い】Aに、世界を見せておくれ」


風の精にそう呼び掛ける。

風の精霊達は情報通で世の中の出来事、噂等が大好きなのだ。


『貴女が精霊達(わたしたち)に頼るなんて、珍しいこともあるものね!どうかしたの?』

A「ヨセフ...カルタフィルスについて教えて欲しい...」


『...分かったわ...その代わりどうにかしてちょうだいね
アレ(・・)は私達に災いをもたらすから...』


A「分かってる...けど、私にはそんな力はもう無いから...
可愛いお弟子さんに頼んでおくれ
あのまだ若い小さな魔法使いさんに...」


『...協力してあげるんだからちゃんと生きなさいよ』


A「!君は...優しいんだね」

ここに来たばかりの時は皆私を除け者にしてたのにな
人間も、魔法使いも、精霊でさえ私を受け入れようとしてくれなかった


『他の精霊と一緒にしないでよね?私は優しいのよ
...カルタフィルスは貴方を探して街をフラフラしているわ
それにまた身体の痛みが出てきてるらしくて、あちこちで被害が増えてる。
...ここに来るのも時間の問題ね』


やっぱりねぇ...私の『鼻』は確かだから
エリアス達にバレないか内心ヒヤヒヤしてたよ


A「...そう
まぁ何となくそんな気はしてたからね、あまり驚きはしないけど、きっとあと1ヶ月も経たないうちに会うことになるだろうね...
そんな顔しないで?
大丈夫...私は生きなければいけないから...

こんな半端者の私にも大切な人達が出来たんだ」



口角が引き攣る

上手に笑えてるかな?

目尻からポロッと涙が零れ落ちてくる


A「...あれ?おかしぃな...嬉しい筈なのに、涙が止まらない、や...ッ...」


やっと出逢えた大切な人達を傷付けるかもしれない

それは私にとって残酷な重みだった


今までは独りでも平気だったのに
私はいつからこんなにも弱くなってしまったんだろう


きっと人を知ったから

仲間の優しさを貰ったから

家族というものの温かさを感じたから



A「世界ってこんなにも明るかったんだね...!」


ぁぁなんて素晴らしい世界

なんて残酷な人生なのだ



A「それでも私はこの世界が、

あの子達と出会えたこの人生が...__________」







『(なんて切ない...やっぱり貴女はどこまでも...)』


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30.作者より+→←28.NOside



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設定タグ:魔法使いの嫁 , リンデル , シリアス   
作品ジャンル:アニメ
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ねむる(プロフ) - 幸人さん» コメントありがとうございます!そう言って頂けて感激です!。゚(/□\*)゚。今後ともよろしくお願いします!! (2019年3月31日 17時) (レス) id: 6e58b0c359 (このIDを非表示/違反報告)
幸人(プロフ) - 夢主の事を思うとせ・・・切ないです(´;Д;`) でも、すっごい面白いです (2019年3月31日 12時) (レス) id: 6af46da80a (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ねむる | 作成日時:2018年7月26日 17時

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