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その場の者達にそれぞれ鎹烏がいき、刀の素となる石を選んだ。
隊服と刀は後日届けると告げられ、その場で解散した。
その場に残ったのは産屋敷妻である あまねを含め、宍色の髪の少年 錆兎と、黒髪の少年 義勇だけだった。
隠により産屋敷の本邸へ向かった。
目隠しを外すと、広く立派な庭に居た。
「お館様の御成です。」
そう言われ出てきたのは自分達と10も離れないような若い男だった。
目元は火傷をしたのか爛れているように見える。
「よく来たね。錆兎、義勇。」
とても心地よい声だった。
しかしそれとは逆に言葉を発せられない程の緊張感があった。
2人は黙り込むことした出来なかった。
「二人のことは鱗滝さん達から聞いているよ。
勿論、御守りの事もね。」
2人は驚いた。
鱗滝左近次が既に産屋敷家に伝えていたことに。そして、迷惑をかけてしまったことを申し訳なく思った。
「...お館様...私は不正を働きました。そんな人間に鬼殺隊となる資格は御座いません。」
錆兎は言った。
あれを使う時から決めていた事だった。
しかし産屋敷耀哉は優しく、そして強く言った。
「ではこうしよう。
不正をした君には死ぬまで鬼殺隊員として働いてもらおう。逃げたいと言っても、絶対に逃がしはしない。」
産屋敷耀哉も既に決めていた事だった。
この男としてもあの場の者達を庇いながら多くの鬼を倒したこの少年は手放すに惜しかった。
「有難うございます...!!!」
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2人は無事家に戻り、
その日から更に鍛錬を積んだ。
特に力を入れたのは義勇だった。
最終選別、自分は臆して何をすることも無く錆兎に守られてばかりだった。
あの御守りさえ無ければ、錆兎は死んでいた。
自分が未熟だったせいだ。
そう言い聞かせ、日々を鍛錬に費やした。
そしてその1年後真菰も最終選別を受け、同じ経緯で鬼殺隊員となり、この数年後、義勇は柱となった。
使わなかった義勇の持つ御守りは最終選別後に中身だけが回収された。
勿論義勇達は中身を見ていない。
この御守りの中身を知っているのは、
産屋敷耀哉・あまね、鱗滝左近次、天宮寺水月
そしてこの御守りを渡した張本人である
天宮寺Aだけである。
そしてこのAこそが、これからの鬼殺隊と鬼との因縁に終止符を打つのに深く関わる重要人物のうちの一人である。
それを本人はまだ知らない。
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ねむる(プロフ) - 霊夢たん!さん» 報告ありがとうございます!!修正出来たと思います!!残念ながらイラストは載せれなさそうですが...(´;ω;`)+応援ありがとうございます!!!!(*´∇`)!! (2020年11月22日 22時) (レス) id: 7408f5f52c (このIDを非表示/違反報告)
霊夢たん! - すみません、イラスト出てませんでしたよ!それと作品とても面白いですね。更新頑張ってください! (2020年11月22日 17時) (レス) id: 196d7d8985 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - 死蝶さん» コメントありがとうございます!!。゚(/□\*)゚。頑張ります...!!! (2019年9月8日 7時) (レス) id: 6e58b0c359 (このIDを非表示/違反報告)
死蝶 - 面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年8月31日 8時) (レス) id: a0dd7ebf9f (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - ゆーさんさん» ぁぁありがとうございます!!通知見てΣ(GДG )ふぁっってなりました!夜しっかり寝てください笑d=(*´▽`*)=b更新ももうすぐ出来そうですので!ありがとうございます!!! (2019年8月13日 14時) (レス) id: 6e58b0c359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ねむる | 作成日時:2019年7月19日 6時