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物心付いた時から度々見る夢
それは決して良いものではなく、幼い私の心身を弱らせるには十分なものだった。
暗い空間
周りには何も誰も見えない。
寒気を誘う妙に生暖かいドロっとした空気、風。
叫んでも声は出ていない。
身体は上手く動かず『何か』に支配されている様な感覚。
黒い影
不気味に笑うソレは
ずっと私の中に居て、少しずつ身体を蝕んでいく。
目が覚める前には必ず私に言葉を残していく。
初めてその夢を見た時、起きたら赤く染った自身の服を見て、泣き叫んだものだ。
初めの内は数年に1度位だった。
段々と増えていき、
見る度にその影を大きくしていくソレを見て、自然と『私はコレの食糧なのだ』と感じたのを良く覚えている。
ぼやっとしか見えていなかった筈なのに気が付けば、触れられるようになっていた。
いつも目覚める時だけ絞り出す様にしていた言葉も、会話できるまでになった。
会話が成り立っているかどうかは関係無かった。
そのバケモノが成長する度に訪れる吐血、身体中の激しい痛みは何度来ても耐えられるものでは無い。
常人ならば精神がﾀﾋんでいたかもしれない。
ただこの時の私は正気でなかった。
だって私にはソレに縋ることしか出来なかったのだから
既にこのバケモノに心を取り憑かれているのに気付かずに...
＿＿＿＿『あなた誰？どうしてここに居るの？』
【ぁ"ｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞｱﾞ】
＿＿＿＿『今日ね、母様に会えなかったんだ
もう私の事嫌いになったのかな...？』
【オ イシソウゥ】
『あはは何それ〜！』
＿＿＿＿『今日はね、村の子に石投げられたんだ...でもすぐ治ったから皆逃げちゃったんだよね...』
【タベテアゲルヨオナカスイタ】
『君はいつもお腹すいてるね』
＿＿＿＿『私は独りだけど君がいるから平気だよ』
【ソウダヨ キミニハボクガイルカラ ダイジョウブ】
『やっぱり君に出会えて良かったよ...』
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(ﾎﾞｿｯ【ｱﾊﾊ タンジュンデオモシロイナ】
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A｢...ッハァ、ハァッ！！...ッ｣
またこの夢
頭から離れない、忘れられない醜い自分
あの時自分が弱くなければ『あの子』も幸せに生きられていたのかもしれない。
私を長い夢から覚ましてくれた一人の少女。
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ねむる(プロフ) - ユリアさん» はじめまして！コメントありがとうございます😭めちゃめちゃちゃんと読んでくださってて嬉しいです！！！とてもいい言葉まで頂いて🥹💕💕 (11月19日 9時) (
レス) id: ffeabe582c (このIDを非表示/違反報告)
ユリア(プロフ) - はじめまして！お話楽しく読ませていただきました‼️家族愛みたいなものを感じるシーンがあって微笑ましかったです😆苦しい思いをしても誰かが側に居れば心強い存在になることを改めて痛感しました！ (11月12日 20時) (レス) @page32 id: cd81ad3c39 (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - まきさん» こちらこそ応援ありがとうございました！！！コメント気付くの遅くなってすみません(汗)無事完結出来て本当に良かったです(>_<) (2020年11月12日 22時) (レス) id: 7408f5f52c (このIDを非表示/違反報告)
まき(プロフ) - 完結おめでとうございます。すごく良かったです。ラストはずっとウルウルでした。終わってしまうのが辛いです。書いてくださってありがとうございました！ (2020年8月27日 14時) (レス) id: 79e107b57f (このIDを非表示/違反報告)
ねむる(プロフ) - （名前）さん» ありがとうございます！！ヾ(*´∀｀*)ﾉ次の更新に行けるよう頑張ります...！！！ (2019年10月11日 1時) (レス) id: 6e58b0c359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ねむる | 作成日時：2019年4月7日 19時
