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A「先輩？今どこにいるの？」
レイン「何処だっていいだろ。」
先輩は、勝手すぎる。
ヤッたらすぐに何処かへ行ってしまう。
心配で電話を掛けるけど、いつも適当に流す。
A「……愛…して………」
電波が悪くて、途切れ途切れになってしまう。
惨めすぎて、泣けてくる。
私はこんな恋愛していて、妹が羨ましい。
家族から愛されなかった私たちは、二人で乗り越えてきたけど。
好きな人からも愛してもらえないなんて、惨めすぎるよ。
A「…もういいです。ちゃんと帰ってきてください。」
プ――――――…プ――――…
A「はあっ…うっ……はあ、はあ、」
ガシャン
強引に電話を切ると、また一人で泣く。
泣いたまま寝ると次の日赤くはれてからかわれることを知っているから、冷水で目元を冷やす。
プルｒｒｒｒｒｒｒ
A「！」
―――sideチェンジ――――
A「…もういいです。ちゃんと帰ってきてください。」
レイン「おい、待て…勝手に切りやがって」
勝手なのは俺だって分かっている。
俺は素直じゃないし、無愛想だし、目つきも悪いし、初対面であんなこと言ったし…
それでもAは俺と一緒にいてくれた。
俺のが気持ちよかったから一緒にいてくれていたとしても、……ちゃんと好きだ。
愛してる。
プルｒｒｒｒｒｒｒ
現在進行形で、気付いたら追い求めているような存在だったんだ。
頼むから出てくれ…
A「！はあっ…はあ、」
レイン「A！ごめん。いつか俺の事を捨ててもいいから、終わりにしてしまってもいいから、俺の無愛想なところとか、素直じゃないところも認めてほしい。俺がそうした分、Aも雑に扱っていいから。フィンよりも、……俺を見ろ。」
A「…分かりました。そのかわり、どろどろになった私の感情も、まとめて飲み込んでくださいね？吐き出さないで。」
レイン「！…当たり前だろ。」
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作者名：櫻田海桜 | 作成日時：2024年3月18日 15時
