ねむれる王子とおめざ姫

六 ページ7

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「 ふうん？ 」


「 うちの作業場を貸してほしいんだ 」



夕飯時、樹が父に頼みごとです


原因は学校で告知された“ ウエディング・コンペティション ”です


理事長が近々挙式するそうで、


その披露宴の進行を自校の生徒に任せるというのです



企画は『 Ｙ・Ｂ・Ｓ 』・・・総合ビジネス学校に


衣装は『 Ｙ・Ｄ・Ｓ 』・・・総合デザイン学校に


そして


料理は『 Ｙ・Ｃ・Ｓ 』・・・樹が通う総合調理学校にです



「 まずシェフ・コース２人とパティシエ・コース２人で班を組む 」


「 へえ 」


「 で、４人で考えたレシピと完成させた料理の写真を提出するんだ 」


「 ほお 」


「 で、書類審査を通った班が、実技審査で審査員に食べてもらう 」


「 樹は誰と組んだの？ 」



樹と父の会話に瑠が乱入です


会話と言っても父は“ ハ行 ”だけですが・・・



「 北斗と優吾と・・・ 」


「 えっ？

　 じゃあ、松村さんと高地さんがうちに来るの？ 」



瑠にとって二人はとても好印象なようです


ニコニコしながら樹の次の言葉を待ちます



「 それと佐々木 」


「 ！！

　 樹、佐々木って・・・ 」


「 佐々木杏奈だ 」



一瞬にして瑠の顔から笑顔が消えました





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