挿話・2 ページ33
☆☆
「 俺、父さん達の子供なの? 」
「 正真正銘の実の子だ 」
「 だって俺どっちにも似てないし・・・ 」
「 おまえ、本家の親父に似てんだよ。 俺はお袋に似てるから・・・ 」
「 じゃあ、あの岩本が言ってた『 あの子誰の子? 』ってのは 」
ずっと何も言わなかった母が瑠を抱きしめて、涙を零しながら言ったのです
「 あ、あなた達には知られたくなかったのに・・・ 」
「 血が繋がらないのは・・・わたしなんだね 」
「 嘘だろ? 瑠はこんなに母さんに似てるのに 」
両親に似ていない自分が実子で、母に似ている瑠が養子?
予想外の話に樹は驚くばかりです
「 18年前、森本総合病院に救急搬送された妊婦がいたんだ
身元不明のその人は出産後すぐに亡くなった 」
「 そのとき慎太郎君のお父さんがウチに連絡してきたの
『 この女性に見覚えがないか? 』って
お父さんと二人で病院に行って驚いたわ
私そっくりな人と赤ちゃんがいたんだもの 」
「 母さんの姉妹だと思ったらしい
それは全くの誤解だったけれど・・・ 」
「 でも、赤ちゃんを見て運命だと思った 」
「 母さんは樹を産んだ後、病気で子供ができない体になっていた 」
「 お父さんと二人で森本先生にお願いしたの
私達の娘として、樹の妹として引き取りたいって・・・ 」
「 警察が調べたけど、結局その女性の身元はわからなかった
施設に預けるより俺達のほうが何倍も大切にできると思ったんだ 」
父は、
母と交互に真実を伝えたあと
瑠を抱きしめていた母ごと広い胸に閉じ込めました
「 おまえは俺達の娘だ。 どこにもやらないぞ 」
「 う・・・ん。 あ・・りがとう
わたしもお父さんとお母さんの娘でいたいよ 」
「 ありがとう、瑠 」
目の前でオイオイ泣いている3人を見ている樹は少しだけ面白くありません
真実を知り、
瑠の自分に対する思いも知り、
二人の恋に障害がなくなったように思えますが・・・
「 瑠、おまえ男を見る目がないぞ 」
とか
「 なんで樹? 育て方間違ったかしら? 」
なんて・・・
実の両親にけなされたのですから
「 父さん、質問 」
「 なんだ? 」
「 なんで岩本は瑠が養子だって気づいたんだ? 」
「 一族に癒し姫がいるときは、他に女は産まれないからだ 」
☆☆
199人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫保(プロフ) - ありがとうございます。本日天使の続編アップしました。読んでいただけると嬉しいです。 (2015年11月10日 1時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - 完結おめでとうございます。次回作も楽しみにしています(^o^) (2015年11月7日 11時) (レス) id: b828b2251f (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - ?:/ 京本 ちひろ .。さん» ありがとうございます!! (2015年11月7日 9時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
?:/ 京本 ちひろ .。(プロフ) - 姫保さん» 完結おめでとうございます! (2015年11月7日 9時) (携帯から) (レス) id: 82e041bd6d (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - NONAMEさん» 挿話・2をアップできたのでやっとお返事できます。そうなんです、びっくりさせてごめんなさい。終わりまでもうすぐです( `ー´)ノ (2015年11月7日 0時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:姫保 | 作成日時:2015年8月28日 21時