九歩 ページ31
。。。。。。。。。
「 ガキの頃からおまえが大事でさ、
他の女に興味ない俺って変なのかな?って悩んだりしたけど・・・ 」
「 樹・・・ 」
「 瑠と血が繋がってないって知ったとき嬉しかったんだ 」
「 えっ? 」
「 堂々と好きだって言える 」
「 あっ・・・ 」
「 好きだ、瑠 」
『 好きだ 』という言葉と共に樹の腕が強く瑠を抱きしめます
密着した状態でドクドクうるさい心音が樹に伝わってしまいそうです
「 わ、わたしも・・・す・・き 」
「 ん? 」
「 樹が・・・好き 」
兄だと
妹だと
そう言われるたび、自覚するたび痛んだ心
その理由がやっとわかった瞬間です
「 ずっと一緒にいたいのに、なんでパリに行かなきゃならないの? 」
「 俺達が兄妹じゃないからだ 」
「 意味わかんないよ 」
「 パテシィエとして父さんを超えたい 」
「 えっ? 」
「 おまえとのこと認めてもらうのに・・・ 」
「 樹? 」
「 今まで息子として育てた俺に、娘を取られるんだ
父さん以上の男にならないと納得してくれない
意外と頑固親父だし、メッチャ子煩悩だしさ!! 」
「 あっ、わかる 」
「 だろ? 」
クスクス・・・
どちらともなく笑い声がこぼれたとき、
「 だーれが頑固親父だって? 」
腕組みした父が二人をギロッと一睨みしていました
「 もう、この子達は心配させて・・・ 」
瞳を潤ませた母が二人を優しく見つめていました
「 本当のことを話すから、早く家に帰ろう 」
父に促されて、樹と瑠はジャングルジムから下ります
帰り道、
繋がれた手と手が離れることはありませんでした
。。。。。。。。。
199人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
姫保(プロフ) - ありがとうございます。本日天使の続編アップしました。読んでいただけると嬉しいです。 (2015年11月10日 1時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
NONAME(プロフ) - 完結おめでとうございます。次回作も楽しみにしています(^o^) (2015年11月7日 11時) (レス) id: b828b2251f (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - ?:/ 京本 ちひろ .。さん» ありがとうございます!! (2015年11月7日 9時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
?:/ 京本 ちひろ .。(プロフ) - 姫保さん» 完結おめでとうございます! (2015年11月7日 9時) (携帯から) (レス) id: 82e041bd6d (このIDを非表示/違反報告)
姫保(プロフ) - NONAMEさん» 挿話・2をアップできたのでやっとお返事できます。そうなんです、びっくりさせてごめんなさい。終わりまでもうすぐです( `ー´)ノ (2015年11月7日 0時) (レス) id: 29b0e5addf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:姫保 | 作成日時:2015年8月28日 21時