【爆豪】相棒になりたいッ！ (ページ7)

今日:4 hit、昨日:0 hit、合計:225 hit

5 ページ7

あれから時間がたつのは早かった──

『かーつき君ッ！」
「うるせぇ」
『うるさくないよ、久しぶりだね、今日はがんばろうね！あ！出久君！』
「どけデク、俺の前に立つな殺すぞ」

あわあわと慌てる出久君の横を物騒な事を言いながら勝己君はさっさと歩いて通って行った

「犬っころさっさと行くぞ」
『犬ころ言わない！出久君！中でまたあおうね！』

両手をブンブン振りながら出久君の横を同じように通った
その時、なんだかいつもと違う出久君じゃない匂いがした

気のせいかと思い前のほうにいる勝己君に追い付くため少し走ればもう試験会場は目の前だった

＿＿＿＿

「リスナーにはこの後！10分感の模擬市街地演習を行ってもらうぜ！もちこみは自由、プレゼン後は指定の場所へ行ってくれよな」

プレゼントマイクがそう言い終わると同時に３人でメモを見合わせると綺麗に３つに別れていた

「ダチ同士で協力させねぇってことか」

1,2,3ポイントと点数のついたヴィランを倒せば点数になるという単純なものだった
中には邪魔をしてくるポイントのないヴィランのギミックもあるとの事

相棒になるんだ、こんな所でつまづいてなんていられないとこの試験までの
あのヘドロ事件から、私は強くなるために頑張ってきたんだ

『２人とも、頑張ろうね！』
「うるせぇ」
「う、うん」

不安でいっぱいな出久君と、一緒じゃなきゃつぶせないなんて文句を垂れる勝己君
サイドキックになるのも、二人の隣に立って居たいのもここを超えなきゃきっと叶わない

握る手に力が入る、そしてまた不安になるのも私の癖だ
それを見透かすように勝己君は

「力入りすぎてんぞ、テメェはビビんな」
『うん』
「前だけ見てろや、お前の壁なんざ俺の背中だけで十分だろ」
『へへ、ずっと見てきたよ』

フンっと鼻で笑う勝己君につられて少しだけ肩が楽になる
だけど油断だけはしない、今はこの試験に集中しよう