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涼しい風が、カーテンを揺らして入り込む。少し離れたグラウンドからは運動部員の声
窓の外にはオレンジ色に染まった空がある。雲は薄く、少し遠くには夜を知らせる紫が覆い被さっていた
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿今、何時だろうか
カチ、カチと秒針を刻む時計の音、真上を見れば清潔感ある白い天井、下を見れば横になっている俺の体と白いシーツ
静かに聞こえる生活音とオレンジ色の光、そして寝心地の良いベッド
……この状況なら寝れるのでは？
時間なんて気にしない、もし寝てしまっても戸締まりの時教師に叱られるぐらいだし。眠れるものならそんなもん安い
心なしか眠気も出てきたぞ。これなら寝れる、完璧だ。よし寝よう
そんな明るい心持ちで俺は目を閉じて数分
あぁ、そういえば忘れていた
いや、忘れていたというより、現実逃避していたと言った方が正しいのかもしれない
『……狭い』
横を見れば、静かに寝息を立てる男が一人。つまり何か言いたいかというと、シングルベッドに男子高校生二人で寝るとか地獄か
つーか何で隣にいるコイツは安らかに寝息をたてられるんだ。こんな状況でも寝れる男が羨ましい
『あーもう……』
寝れないと分かれば用はない。さっさと帰ろうと上体を起こそうとした
『いでっ』
起こそうとしたが、なんとタイミングの良い事か、男の腕が俺の顔面にブチ当たり、そのままベッドに逆戻り。いい加減にしろという目を寝ている男に向ける。勿論そんな事をしても反応なんて帰ってこないのだが
顔面に来た形の良い腕を退かして今度こそ帰ろうと、上体を起こす
そのまま足を動かそうとしたのだが＿＿＿＿＿
『……………』
＿＿＿＿＿もしかして、コイツはかなり寝相が悪いのでは……？
先程から何か違和感があるとは思っていたが、まさか男の長い足がこれ程良い具合に俺の足に絡みついていたとは
……まぁいいや、さっさと帰ろう
そう思った俺は、男の長い足を退かそうと持ち上げる。すると俺の腰にするりと白い腕が回り、そのまま後ろへと重心を持って行かれ
『わぷっ』
ぼふりとベッドに戻される。お前はどんだけ俺をベッドに引き戻せば気が済むんだ
ぎゅうぎゅうと俺を抱きしめる腕。こうなれば起こすしか手はない
ため息をついた俺は、隣で寝ている男を見る。その整った寝顔が余りにも穏やかだから、正直無理に起こすのは気が引けたりする
まぁ俺の帰宅と天秤に掛ければ、勝利するのは帰宅なんだけど
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遊奈 - 最高！更新待ってます。頑張ってください。もう神作ですね。(語彙力が乏しくてすみません…) (2019年7月30日 22時) (
レス) id: 7992c8abe9 (このIDを非表示/違反報告)
白餅はるた - コメントありがとうございます！更新遅くなりすみません (2019年6月2日 9時) (レス) id: 892c3855e3 (このIDを非表示/違反報告)
まこと - ストーリーがとても好みで、話の展開に惹かれる作品だと思います。更新頑張ってください。 (2019年3月10日 14時) (レス) id: fb4892608a (このIDを非表示/違反報告)
白餅はるた - 更新遅くなりすみません。コメントありがとうございます。白餅にとっては楽しんで読んでいただける読者様が神様ですので。これからも楽しんで頂けたら幸いです (2019年2月10日 0時) (レス) id: e79e389db8 (このIDを非表示/違反報告)
いぇすいぇす - なんでしょう そうですね控えめにいって神だと (2019年2月1日 17時) (レス) id: 078e36b697 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白餅はるた | 作成日時：2018年11月26日 9時
